012 チャラ男VS命斗
観戦席に移動すると、そこはコロッセオのようになっていた。「まずは逃げずにここまでついてきたことを褒めてやろう!」「御託はいいからさっさと始めろキンキラ小僧!」 中央にある円形の地面には、命斗とチャラ男の戦いが間もなく始まりそうだったが、そ…
サイコキラーとラーニング小説,長編
011 男にナンパされる男の娘
「俺ちゃんの名前は|遊野チャラ男《あそびのちゃらお》! こう見えてちょー誠実! ねえねえ、かわい子ちゃんの名前、俺ちゃんに教えてくれなーい?」 なんだこいつは……。 俺は突然すぎる出来事に戸惑いを隠せない。 そもそもチャラ男って本名なのか?…
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010 ショップと容姿
ここは……すごいな。 目の前に広がったのは、特大ショッピングモールだった。 ショップっていうからもっと狭いのをイメージしたのだが、これは良い意味で予想を裏切られたな。 前後左右に伸びていく長い通路に、上を向けば吹き抜けになっていて上階が何…
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009 クエストの収穫
無事に戻ってきたようだな。 視界が戻ると、俺はホームである六畳間の部屋にいた。「……はぁ、そこまでうまくはいかないか」 戻ってくると同時に、俺は左手に掴んでいた大きめの袋が無くなっていることに気が付いた。 どうやら、持って帰れるといっても…
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008 本当の自分
前方に発見した盗賊は、周囲を|憚《はばか》ることもなく談笑しながら歩いている。片方が背中に何か茶色い袋を背負っていた。何か良いものを手に入れたのかもしれない。 こちらには……よし、気が付いていないようだな。 これ幸いだと、俺は引き続き気配…
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007 盗賊を探せ
クエストをスタートすると、俺は見知らぬ森の中にいた。 周囲には草木が生え、盗賊が潜伏している小屋らしき建物は見つからない。 どうやらクエストと言っても、開始早々目の前に小屋があるということにはならないようだな。 制限時間は五時間。短くは無…
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006 クエスト選択
後はチュートリアルで解放されたアイテムポケットからアイテムを取り出しておくか。 スマホを確認すると、新たにアイテムポケットのアプリが追加されており、立ち上げると収納か排出を選択できるようで、当然排出を選択。 とりあえず、枠は五つしかないか…
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005 偽装された部分
気が付けば、俺は何もない六畳間、ホームに戻ってきていた。 玄関でブーツを脱ぎ、部屋中央で胡坐をかく。 俺が|男の子《・・・》なのは当たり前だろう? もしかしてナビ子はビッチなのか? そう思うと俺はナビ子への幻滅を隠せない。 贔屓してくれた…
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004 チュートリアル後半
「いやいや、終わってないからねッ! 君、生き返ってるから」「あ……本当だ」 気が付けば、俺はまた草原に立っていた。近くにはナビ子もいる。ちなみにクリスタルドラゴンは影も形もなく、その痕跡も消えている。「あれ。あれれ? 君、精神ぶっ壊れてない…
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003 チュートリアル前半
視界に広がるのは、窓の外から見えた光景と酷似した何もない草原地帯と、一人の少女……。 少女!? ぱっと見十代半ばの少女は、ポロシャツにホットパンツ、キャップ帽とすべて白で統一されており、黒いショートヘアーと特徴的な紅い瞳をした美少女だった…
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002 ワンルーム
「んあ?」 目が覚めると、俺は何もない部屋にいた。 といっても、先ほどの白い空間とは違い、マンションの一室といった感じだ。「ここはどこだ?」 部屋の見渡せば、ドアが一つ、蛇口しかないキッチンらしき流し台。玄関と思われる場所には青い魔法陣があ…
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001 始まりのガチャガチャ
どこまでも続く真っ白な空間に、俺、|清城瑠院《せいじょうるいん》は立ち尽くしていた。 夢の世界なのか、はたまた幻なのか、全く見当もつかない。「ここは……」 見渡す限りの真っ白な空間。シミ一つないような場所に、ポツンと場違いにも二つのテーブ…
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