長編

122 自称ハイエルフの問題

 こんなに早く巻き込まれかけるとは、流石に思わなかったな。 ハイエルフというのは、どう考えても転移者の事だろう。 それとハイエルフを名乗っているが、おそらく自称に過ぎない。 なぜならキャラクターメイキングの時、ハイエルフという種族は存在しな…

121 エルフの村の冒険者ギルド

 それから無事に宿屋を見つけた俺は、とりあえず一泊の料金を払い部屋に通される。 エルフの国とはいえ、造りは人族のものとそこまで違いはない。 ただ人族の宿屋より、とても清潔という感じだろうか。 値段もそこまで高くないので、良心的だ。 過去に泊…

120 果ての境界と妙な気配

 あれから数日順調に狩りを進め、俺たちは現在南東へと進んでいる。 すると出現するモンスターも、再びDランクだけになった。 しかしそれ以上のモンスターが出ることがなく、少し拍子抜けだ。 また進み続けたことで、驚くべき事に遭遇した。 なんとこの…

119 エルフの森で狩り

 姿をエルフに偽装した俺は、森の中を歩く。 この周辺に現れるモンスターは、どうやらDランクが多いようだ。 お馴染みのオークやトレントはもちろんのこと、まだ手に入れていないモンスターも現れる。 種族:ウィップバルブ 種族特性【身体操作上昇(小…

118 入国とエルフ

 大変お待たせいたしました。 四章を今日から開始いたします。 __________ 国境門を抜けると、そこには森が広がっていた。 周囲からは、何者かの視線を無数に感じる。 おそらく、エルフが森の中に潜んでいるのだろう。 まあ国境門だし、警戒…

第三章終了時点のでステータスや設定

 こちらは、第三章終了時点のステータスや設定になります。 今後の展開では、多少の変更があるかもしれません。 またもしかしたら、いくつか記入ミスがある可能性もあります。 参考程度に見て頂けると、助かります。 なので、その点にはご注意ください。…

117 失敗からの決意と新たな旅路

「……助かったのか」 相手は俺を殺す気は無かったみたいだが、一瞬でやられてもおかしくない力の差があったのは間違いない。 運がよかった事もあるが、ツクロダから解放したのが助かった大きな理由だろう。 もし普通にカード化したモンスターだったら、恨…

116 オーバーレボリューション

 十分に狩りを終えた俺は、ようやく一時拠点のあるリジャンシャン樹海へと戻ってくる。 カードの枚数も、これで|揃《そろ》えることができた。 またグインの要望に応えるために、今回主に活躍したモンスターたちに肉を振る舞う。 といってもストレージ内…

115 ダガルマウンテン ⑤

 それは正しく文字通りの大噴火であり、背中にある複数のコブからとてつもない量の溶岩が噴き出す。 近くにいたリザードシュトラウスたちは、一網打尽にされてしまった。 更に溶岩は一つに|纏《まと》まると龍のように動き、上空のアサシンクロウたちを一…

114 ダガルマウンテン ④

 翌日の早朝、外は肌寒い。 オレンジ色の朝日と、雲海が広がっていた。「これは、凄いな」 正に、絶景と呼べるだろう。 山頂まではもう少しかかるが、ここも既に結構な標高がある。 山登りなどこれまで興味がなかったが、これが見れるのなら登るのもあり…

113 ダガルマウンテン ③

 ロックゴーレムを倒したあとも、順調に進んでいく。 ここまでくると、出現するモンスターはCランクがメインになってくる。 それとどうやら、この山のCランクモンスターは二種類だけらしい。 これは、Bランクモンスターが出るからであろうか? だとす…

112 ダガルマウンテン ②

 道中は進めば進むほど、険しくなっていく。 足場が悪くなり、戦闘もしづらい。 だがこの山に住むモンスターたちは、慣れているのか動きに無駄が少なかった。 また次第にDランクだけではなく、Cランクのモンスターも姿を見せ始める。  種族:ロックイ…