monster card

027 シルダートの街で買い物

 俺がまずやって来たのは、やはり防具屋である。 品ぞろえが豊富で、安い物から高いものまで揃っていた。 その中で気になったのは、昨日見に来て諦めた装備。「そちらは六階層にいるブラックヴァイパーの革と鱗を、ふんだんに使用した一品物になっておりま…

026 冒険者ギルドで依頼達成

 翌日俺は、冒険者ギルドに来ていた。 掲示板を見て、提出できそうなものを|吟味《ぎんみ》する。 うーん。オークの納品はDランクか……。 現在俺はFランクなので、二つ上のDランクの依頼は受けられない。 例えそれが、納品できるとしてもだ。 しか…

025 帰るまでがダンジョン探索

 かなりの疲労感があったが、帰りの道中でもモンスターを狩っていく。 ちなみに、シャドーアーマーはなぜかしばらく使えないようだった。 泥の不快感に眉をひそめながらも、二層目を目指した。 その道中では、巨大なカエルやヒルを倒してカード化する。 …

024 イレギュラーモンスター

 ダンジョンの三層目に広がっているのは、どこまでも続く沼地だった。 一層目の泥沼に近いかもしれない。 所々に陸地や木が生えており、何となくだが薄暗く感じた。 この沼地のどこかに、イレギュラーモンスターがいるらしい。 タヌゥカの他にも、何チー…

023 シルダートダンジョン二層目で宝さがし

 二階層目もやはり、難易度の低い宝箱はほとんど取られているようだ。 いくつか見つかっていない物も発見したが、中身はショボい。 最下級ポーションや、小銀貨が数枚などだった。 どうやら難易度によって、手に入る内容も変わるらしい。 まあオークの住…

022 オークの住処

 「ぶひいぃ!?」 基本、この付近でオークは単独行動をしている。 動作は遅く、代わりに力が強い。耐久性も高そうだ。 しかしデミゴッドの俺には関係なく、一撃で倒せる程度である。 ちなみに周囲は、二匹のグレイウルフに警戒をさせている感じだ。 そ…

021 転移者との遭遇

「ぐぇ」「グゥッ」 結果から言うと、返り討ちにした。 こいつらの言い分は金をよこせ装備をよこせという、ありきたりなもの。 自分らでまともに稼げないやつらに、万が一にも負けるはずがない。 こうした奴らは始末したいところだが、街中なので気絶で済…

020 シルダートのダンジョンで宝さがし

 ダンジョン内は相変わらず人が多いが、人気の場所は決まっているらしい。 少し気になるので、俺も行ってみることにする。 ちなみにグレイウルフは注目が集まるので、今回は召喚していない。 幾人かの冒険者たちが同じ方向へと進んでいるので、俺もついて…

019 シルダートのダンジョン

 ふむ。やはり何ともないな。 現在俺は、泥沼に入っている。 当然マッドクラブに足を挟まれるが、何ともない。 むしろマッドクラブの場所が分かるので、ちょうどよかった。「ギギ……」 マッドクラブの胴体はA4サイズの紙くらいの大きさだ。そこに鋏や…

018 国境の街シルダート

 門は既に開いていたが、何人か並んでいる。 俺もその列に並び、順番を待った。「次」 門番にそう言われたので、冒険者証であるドックタグを見せる。「ふっ、Fランクか。通ってよし」 Fランク冒険者という事で、鼻で笑われた。 コイツは低ランク冒険者…

017 街道の旅は自分の足が一番

 翌朝俺は宿を引き払い、村を出る。 空を見上げれば、よく晴れていた。 やはり雨や曇りよりも、晴れの方が好きだ。 それと今回は徒歩ではなく、乗合馬車に乗っている。  冒険者が多いので、定期的にこの村とシルダートを行き来しているらしい。 しかし…

016 街道での高速移動

 道中は今のところ、実に平和だ。 ハプンたちが追ってくることもないし、盗賊も襲ってきてはいない。 しかし天候の機嫌が悪いらしく、雨が降ってきた。 村でエーゲルたちに、あれば便利といわれた雨具を取り出して身につける。 いわゆるカッパのようなも…