長編

124 ダークエルフの村で買い物

 人が集まるまでの間、俺は村の中を練り歩いた。 屋台なども複数あり、モスサンドも売っている。 ちょうど小腹も減っていたので、購入して食べてみた。 丸いパンにフライングモスボールから取れた藻が挟んであり、他にも野菜や肉が入っている。 フライン…

123 ダークエルフの村

 全感共有で視界を繋げてみると、そこには銀髪に赤い瞳をした褐色の人物がいた。 耳も長く、手には武器を持っている。 人数は四人であり、内三人が子供で一人が大人だ。 どうやら、フライングモスボールを狩っているようである。 たぶんあれが、ダークエ…

122 自称ハイエルフの問題

 こんなに早く巻き込まれかけるとは、流石に思わなかったな。 ハイエルフというのは、どう考えても転移者の事だろう。 それとハイエルフを名乗っているが、おそらく自称に過ぎない。 なぜならキャラクターメイキングの時、ハイエルフという種族は存在しな…

121 エルフの村の冒険者ギルド

 それから無事に宿屋を見つけた俺は、とりあえず一泊の料金を払い部屋に通される。 エルフの国とはいえ、造りは人族のものとそこまで違いはない。 ただ人族の宿屋より、とても清潔という感じだろうか。 値段もそこまで高くないので、良心的だ。 過去に泊…

120 果ての境界と妙な気配

 あれから数日順調に狩りを進め、俺たちは現在南東へと進んでいる。 すると出現するモンスターも、再びDランクだけになった。 しかしそれ以上のモンスターが出ることがなく、少し拍子抜けだ。 また進み続けたことで、驚くべき事に遭遇した。 なんとこの…

119 エルフの森で狩り

 姿をエルフに偽装した俺は、森の中を歩く。 この周辺に現れるモンスターは、どうやらDランクが多いようだ。 お馴染みのオークやトレントはもちろんのこと、まだ手に入れていないモンスターも現れる。 種族:ウィップバルブ 種族特性【身体操作上昇(小…

118 入国とエルフ

 大変お待たせいたしました。 四章を今日から開始いたします。 __________ 国境門を抜けると、そこには森が広がっていた。 周囲からは、何者かの視線を無数に感じる。 おそらく、エルフが森の中に潜んでいるのだろう。 まあ国境門だし、警戒…

第三章終了時点のでステータスや設定

 こちらは、第三章終了時点のステータスや設定になります。 今後の展開では、多少の変更があるかもしれません。 またもしかしたら、いくつか記入ミスがある可能性もあります。 参考程度に見て頂けると、助かります。 なので、その点にはご注意ください。…

117 失敗からの決意と新たな旅路

「……助かったのか」 相手は俺を殺す気は無かったみたいだが、一瞬でやられてもおかしくない力の差があったのは間違いない。 運がよかった事もあるが、ツクロダから解放したのが助かった大きな理由だろう。 もし普通にカード化したモンスターだったら、恨…

116 オーバーレボリューション

 十分に狩りを終えた俺は、ようやく一時拠点のあるリジャンシャン樹海へと戻ってくる。 カードの枚数も、これで|揃《そろ》えることができた。 またグインの要望に応えるために、今回主に活躍したモンスターたちに肉を振る舞う。 といってもストレージ内…

115 ダガルマウンテン ⑤

 それは正しく文字通りの大噴火であり、背中にある複数のコブからとてつもない量の溶岩が噴き出す。 近くにいたリザードシュトラウスたちは、一網打尽にされてしまった。 更に溶岩は一つに|纏《まと》まると龍のように動き、上空のアサシンクロウたちを一…

114 ダガルマウンテン ④

 翌日の早朝、外は肌寒い。 オレンジ色の朝日と、雲海が広がっていた。「これは、凄いな」 正に、絶景と呼べるだろう。 山頂まではもう少しかかるが、ここも既に結構な標高がある。 山登りなどこれまで興味がなかったが、これが見れるのなら登るのもあり…