長編

087 ツクロダダンジョン ①

 このダンジョンの造りは、コンクリートのような灰色の壁をしている。 天井には光る石が埋め込まれており、意外と明るかった。 最初にいた場所は小部屋になっており、出ると迷路のように入り組んだ通路が続いている。 俺とブラッドは、その通路を進んでい…

086 ツクロダの登場

 ツクロダは来ると言っていたが、中々来ない。 てっきり突然転移してきてもおかしくないと思っていたのだが、違ったのだろうか? それとも、他の仲間を集めている可能性もある。 加えてあれから、目の前の少女とツクロダは連絡を取っていない。 また少女…

085 王城侵入

 王城に近づけたまでは良かったが、ここからが問題だ。 まず王城は周囲を堀で囲まれており、その奥には城壁がある。 出入口は正面の一つであり、そこは当然守りを固められているだろう。 正面突破は、消耗が激しくなる。 であれば他の隠し通路から侵入で…

084 協力関係を結ぶ

「何がどうなっているんだよ!!」 倒壊したボロ小屋の中から、ブラッドが姿を現す。 やはり無事だったようだ。「どうやら、ツクロダがモンスターを送り込んできたみたいだね。完全に狙われているよ」「な!? あいつ、そんなこともできたのか!?」 ブラ…

083 ウルフマン・ブラッドボーン

 そんなカミングアウトをされた訳だが、どう返事をしたものか。 狼男、ウェアウルフなら、ケモ仮面の正体というのにも納得だ。 けれども、それを言うためだけに俺に声をかけたのではないだろう。「それは分かったけど、私をここに連れてきた理由は?」「え…

082 王都ラブアで情報収集

 無事に宿屋を見つけ、ようやく俺は一息つく。 ちなみに宿のグレードは、真ん中辺りだ。 低すぎると面倒な事が起こりそうな気がするし、高すぎるのも考えものである。 確かにグレードの高い宿には権力者がいそうだが、情報収集にはリスクが|伴《ともな》…

081 王都へ

 演習場に下りるために近付くと、十メートルほど離れた場所に下りるように指示をされる。 特に逆らう必要はないので、俺は指定された場所に下りた。「なに!? 獣人だと!?」 すると男から、そんな驚きの声が出てくる。 現在はレフと融合した猫耳メイド…

080 思わぬ遠回り

 ラブライア王国を目指す俺だったが、あることに気が付き、遠回りを余儀なくされていた。 まず前提として、ツクロダを倒せば銃や輪が壊れる。 しかしそれによって服従状態でなくなったリビングアーマーたちは、その場に残るのだ。 結果としてリビングアー…

第二章終了時点でのステータスや設定など。

 こちらは、第二章終了時点のステータスや設定になります。 今後の展開では、多少の変更があるかもしれません。 またもしかしたら、いくつか記入ミスがある可能性もあります。 参考程度に見て頂けると、助かります。 なので、その点にはご注意ください。…

079 決断の時

 周囲を見れば、多くの者がリードと同じように反対のようだった。 普通に考えれば、無謀なので仕方がない。 俺が一人が特攻しても、無駄死にするだけだと思っているのだろう。 だが、これが最もこの国が助かる方法だ。 時間が経てば経つほど、取り返しが…

078 闘技場への帰還

 闘技場に戻ってくると、大勢の兵士たちが見える。 まさに厳戒態勢というやつで、俺の登場にもかなり警戒をしていた。 ハパンナ子爵家のメダルが無ければ、面倒なことになっていただろう。 また置いていったハイオークとオーク軍団もいたので、それを送還…

077 モンスター園の危機

 周囲を見れば、無数にモンスターの死骸が散らばっている。 その中心に、一人の男がいた。 おそらく、コイツが犯人だろう。 俺は上空からダークネスチェインで男と、リビングアーマーたちを縛る。 男は拘束されてから慌てだすが、もう遅い。 俺はまずリ…