010 邪神のお気に入り
『こういうイレギュラーがいるからこそ、ゲームは面白い! 程よく狂っているのも実に良いよ!』 邪神はどこか嬉しそうに、一人でそう盛り上がり始める。『ふふふっ、そうだ、君にはこれを授けよう! うん、これ以上ないほどの適任者だ!』 すると、邪神の…
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009 偽善心の代償
「な、何が起きたっすか!?」 そんな状況に、ようやく少女が顔を上げる。「よかったな。お前を養ってくれる奴が三人も現れたぞ」「む、無理っす! どう考えても情欲に|塗《まみれ》れているっす! きっと連れていかれたら酷いことされるに決まってるっす…
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008 野良犬少女に餌付けした結果。
この村は、思ったよりも規模が大きい。といっても、村にいるプレイヤー全てが泊まれ宿は当然無いし、村人よりも多いことを考えれば、よくこの数を村に受け入れたな。いや、そもそも、プレイヤーたちは村の中で出現したから、受け入れるしかなかったのか? …
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007 スキルと称号
それにしても、あの女性の作戦は英雄願望のあるプレイヤーが、面白いほどよく引っかかったのだろうな。 先ほどの集団、VRMMO風で言えば|PK《プレイヤーキル》集団のことを思い出しながら、俺は森の中を進む。 そういえばあの集団、プレイヤーネー…
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006 プレイヤー狩り狩り
結局、町では死に戻りの復活地点を変更しなかったな。しかし、別にあの町を拠点にするつもりはないし、そう頻繁にいくつもりもないから別にいいか。 そんなことを思いつつ、街道を歩いていると、周囲には魔物を狩るプレイヤーが数多くいた。「くらえ! フ…
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005 最初の町と、浮かれたプレイヤーたち。
町に入ると、まず見えてくるのは大通りであり、左右には西洋風の建物が並んでいる。人の活気も想像以上であり、大通りを行く人の数は、まるでどこかのテーマパークを|彷彿《ほうふつ》とさせた。 活気がある……いや、ありすぎるのか。プレイヤーの数が…
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004 街道と町の門
あれから廃村を後にした俺は、現在街道へと辿り着いていた。当然、道中にはVRMMO風と|謳《うた》っていることだけはあり、魔物が一定の範囲にある程度は存在している。「シャドーネイル」「キュイッ!?」 こうして今も、角の生やした兎、ホーン…
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003 血の誘惑と美少年
「助カッタゼ!」「そう、こっちはいい迷惑だった」 ゴブリンのプレイヤー、プレイヤーネーム|白星銀河《シラボシギンガ》を縄から解く。「アー、キャラクターメイキングノランダムノセイデ、酷イ目ニ合ッタケド、ソレ以上ニ、超カワイイヒロインマジキタコ…
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002 最初から豪運が仕事していない件。
「ここは……ん?」 視界が戻ると、そこは廃屋と化した建物の中だった。机や椅子には埃が被り、しばらく人が住んでいないことを容易に想像させる。しかし、よく見ると一部不自然に埃のない箇所がところどころあり、床には無数の足跡があった。 ここには最近…
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001 異世界帰りに拉致られる
俺の名前は|如月《きさらぎ》レト。ごく普通の高校一年生だったが、ある日異世界に召喚され、いろいろあってTSヴァンパイアの真祖になったり、教会に追い回されながらも何とか邪神を仲間と倒し、さきほど涙ながらに別れを告げて、ほぼ全ての力を代償にこ…
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