dungacha

022 尻の処女を失って得た力

 よく考えなくても、これは狂っていると思う。 友人とはいえ、異性に自分の尻を|曝《さら》け出すのはおかしい。 だがそう思っていたとしても、ペロロさんは止まる様子はなかった。 今俺は上半身を地面に伏せて、ひざを折り尻だけ突き出したポーズをして…

021 苦難の成果

 俺は今、滝の裏にある洞窟内で正座をしていた。「クルコン君、僕は悲しいよ。いくら勝つためとはいえ、僕のお尻の処女を奪うなんて」「……申し訳ない」 あの時は仕方がなかったとはいえ、ペロロさんのお尻に尻穴爆竹の串を刺したのは事実だ。 最初は自分…

020 仙人ガッパ

「ぎゃぱぱ!」 仙人ガッパは、ペロロさんが疲れるまで攻撃を続けるつもりのようだった。 水の塊は慣れれば回避はたやすいとはいえ、当たればかなりの痛手を伴う。 その緊張や現状の焦りもあり、ペロロさんもずっと避け続けることは難しい。 くそっ、まじ…

019 真のエリアボス

「ここは……はっ!? クルコン君!」 しばらくして、ペロロさんが目を覚ました。  そして俺を見つけると、嬉しそうに近寄ってくる。「目が覚めたようで良かった。体に異常はないか?」「僕は大丈夫だよ! それよりもクルコン君こそ大丈夫なのかい?」 …

018 作戦実行

「行くぞ!」「うん!」 怪魚は今、滝の近くにいる。 その隙に、俺とペロロさんが動き出す。 まずは細い道を俺が走り、途中怪魚によって破壊された部分を飛び越える。「おっと。よし、ペロロさん、いいぞ!」「わかった。行くよ!」 何とか無事に飛び越え…

017 作戦を練る

 あの怪魚に大ダメージを与えられるとすれば、尻穴爆竹の串しかない。 どうにかオタガッパに突き刺して、それを怪魚に喰わせれば倒せる可能性はある。 だが、これは理想論に過ぎない。 仮にオタガッパに突き刺したとしても、怪魚に喰わせる前に爆発する。…

016 ボスエリア

 ボスエリア内は道中と違い、何故か明るかった。 天井が高く、光る石がところどころに埋め込まれている。 そして目の前には細い道があり、奥は広い円状だった。 加えて一番奥には滝があり、円状の周囲は地底湖になっている。 あの水は、オタガッパがいた…

015 遭遇戦

 おかしい。 先ほどから洞窟内を進んでいるのだが、オタガッパの数が少ない気がする。 あれ以降出会ったオタガッパの数は、七匹。 洞窟は、アリの巣を横向きにしたような形状である。 何度か行き止まりに辿り着くが、そこには何もいないことが多い。「こ…

014 オタガッパの穴

 仮拠点である木のうろの中で休憩を終えると、俺とペロロさんは探索を再開し始める。 方針としては、まだいっていない場所を埋めていく事にした。 現在のダンジョン探索度は、こんな感じである。 山山山山山山山山山 山ロロロロロロロ山 山ロロロロロロ…

013 新たなモンスター

 俺とペロロさんは、オタオークを倒しながら南へと向かっている。 理由としては、ダンジョンの端がどうなっているのか確かめるためだ。 それ以外に、深い意味はない。「あ~、やっぱり、これ以上行けそうにないね」 そしてダンジョンを囲む山の一部に近付…

012 臨時パーティ結成

 ペロロさんと組んだ俺は、さっそく今後の方針を話し合う。 結果として決まったのは、安全第一でなるべく多くのモンスターを倒すこと。 次に機会があれば、お宝部屋の攻略。 そして塔にはプレイヤーが多そうだと判断して、なるべく近付かないことにした。…

011 友人との再会

 俺をオタオークの群れから救ってくれたのは、ペロロさんだった。 相変わらず、黒を基調としたゴスロリファッションをしている。 森の中でそのブーツは、とても歩き辛そうだった。 そして短いスカートと、ニーハイの隙間にある絶対領域がチラつく。 とて…