1.『あらすじ』
無気力な小国の辺境貴族ロイ・ルヴェル。学院では劣等生として、通称『落第貴族』と呼ばれる彼にはとある秘密がある。
【剣の国アルビオス王国の守護神、白の剣聖クラウド】
【魔法の国ルテティア皇国の守護神、黒の大賢者エクリプス】
二大国で称賛される最強の正体は、無能を演じるロイなのだ!
家族を守るため正体を隠した各国での暗躍と学院での自由な日々の三重生活、さらには剣聖・賢者を志す学院の美少女たちに興味を持たれ……ロイの規格外な日常と戦いは熾烈を極める!
「さっさと守護神やめたいが後継者が現れるまでは世界を守るか」
剣魔極めし最強貴族の新たな暗躍ファンタジー、ここに始動!!引用:ザ・スニーカーWEB
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
ベルラント大公国の男爵家で次男の主人公、ロイ・ルヴェル。
グラスレイン学院で魔剣科に所属しているのだが、周囲からは落第貴族と呼ばれていた。
理由は成績が悪く、遅刻や寝坊は当たり前であることに加えて、優秀な身内の中でただ一人パッとしないからである。
しかしそんなロイであるが、実は大きな秘密があった。
それは二つの隣国で最強の存在として、君臨していることである。
剣の国アルビオス王国の守護神、白の剣聖クラウド。
魔法の国ルテティア皇国の守護神、黒の大賢者エクリプス。
ロイは日々落第貴族・大賢者・剣聖と三つの姿を入れ替えながら、生活を送っていた。
なおこの三つの姿で行き来している国々は、同盟国である。
この三国は、大陸の半分を支配する大国、ガリアール帝国との戦争をしていた。
争いは苛烈を極めており、ロイは大賢者と剣聖として国を守っているのである。
そんな二つの姿からはかけ離れた姿が、落第貴族としての姿だった。
だがそんなある日、とある切っ掛けにから剣聖を目指している少女、ユキナ・クロフォードに目をつけられ始める。
またコントロールには難はあるが、炎魔法の才能に優れた少女、アネット・ソニエールとも関係を深めていくのであった。
果たしてロイは三つの姿を行き来しながら、帝国の魔の手から国と仲間を守ることができるのであろうか。
2-2.『感想』
この小説は落第貴族と呼ばれているロイ君が、実は大賢者と剣聖だったという展開になっています。
学院で寝坊や遅刻は当たり前のロイ君ですが、実は陰で国を守る存在でした。
攻めてくる帝国軍十万を、一人で易々と退けます。
また分身を複数生み出して、落第貴族・大賢者・剣聖と一人三役をこなしていきました。
しかしロイ君からすれば、後継者を見つけ出して大賢者と剣聖を辞めたいようです。
どうやら大賢者と剣聖になったのにも、理由があるみたいですね。
その後継者候補が、ユキナちゃんとアネットちゃんです。
ユキナちゃんは自身でも剣聖を目指していると、そう公言していました。
ですがアネットちゃんは、家族のために十二天魔導を目指しているようです。
ちなみに十二天魔導とは、ルテティア皇国にいる十二人の最強魔導士のことですね。
なおアルビオス王国にも、七穹剣という似たような制度があります。
その二つの頂点が、ロイ君の仮の姿である大賢者と剣聖という訳ですね。
実際大賢者と剣聖は忙しく、寝坊や遅刻をしてしまうのは仕方がないでしょう。
今巻ではそうした役割や敵の存在など、舞台を整えるための巻という印象です。
次巻からが、本格的な始まりという感じでした。
ヒロインとの関係や帝国との戦争、ロイ君の暗躍が今後どうなるのか、実に気になりますね。
引き続き、この作品を読んでいこうと思います。
実は大賢者と剣聖である落第貴族の少年が暗躍する物語に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:最強落第貴族の剣魔極めし暗闘譚
- 著者:タンバ
- イラスト:へりがる
- 発売日:2023年9月29日
- 定価:770円(本体700円+税)
- 発行:KADOKAWA
- レーベル:角川スニーカー文庫
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
【著者:タンバの別作品】
- 最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い 無能を演じるSSランク皇子は皇位継承戦を影から支配する (角川スニーカー文庫)
- 最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い2 無能を演じるSSランク皇子は皇位継承戦を影から支配する (角川スニーカー文庫)
- 最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い3 無能を演じるSSランク皇子は皇位継承戦を影から支配する (角川スニーカー文庫)
- 最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い (1) (角川コミックス・エース)
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