1.『あらすじ』
“両片思い”って、もどかしい。
同じクラスの美少女・夏川愛華に恋い焦がれる佐城渉は、彼女との両想いを夢見て、めげずにアプローチを続けていた。しかし、ある日突然、夢は醒める。「あんな高嶺の花と俺じゃ釣り合わなくね……?」現実を見て適切な距離を取ろうとする渉の反応に、愛華は呆然。「もしかして、私、嫌われたの……?」勘違いの末、焦り慌てる彼女からは無自覚な好意が見え隠れ!? 両片思いのすれ違いに悶絶必至の青春ラブコメ、開幕!
引用:HJ文庫
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
主人公の佐城渉は、中学生のころから熱烈にアプローチしている女の子がいた。
名前を夏川愛華といい、誰もが認める美少女である。
今日も今日とてしつこいくらいに愛華を口説く渉であったが、ひょんなことから目が覚めてあることに気が付いてしまう。
そう、自分と高値の花である愛華とでは、全く釣り合わないことに。
渉は夢から覚めるかのように、愛華へのアプローチを控えるようになる。
これからはアイドルのファンの如く、愛華を推すことを決めた。
しかし渉の態度が変わったことで、愛華にも変化が生まれる。
これまで粘着されていたことが満更でもなかったのか、急に距離を置かれたことで逆に渉のことが気になってしまう。
更には二人の関係の変化に周囲も気が付き始めて、喧嘩でもしたのかと噂になり始める始末。
だがそんな時に限って、事件が起きる。
なんと渉に声をかける少女が現れて、二人は定期的に昼食を共にするようになってしまう。
その光景に愛華は、複雑な思いを胸に秘めるのであった。
お互いに気があるのにすれ違い始めた二人の関係は、果たしてどうなってしまうのであろうか。
2-2.『感想』
この小説は主人公がこれまで好きだった女の子と釣り合いが取れないと思い、距離を置いたことで関係に変化が生まれていくストーリーになっています。
主人公の渉君は、愛華ちゃんのことが好きでこれまで数十回と告白をしては振られてきました。
しかしふとした切っ掛けにより、フツメンの自分が高嶺の花の美少女に付きまとうのはおかしいと思ってしまったようですね。
ですが二人の関係を周囲から見ると、ある意味夫婦と揶揄されるほどに良好でした。
告白を何度も振っていた愛華ちゃんですが、この関係を案外気にっていたのかもしれませんね。
だからこそ渉君の態度がそっけなくなったことにより、動揺を隠せなくなります。
更に距離を取られてから渉君の周囲には、何故か女の子が集まってきました。
これは愛華ちゃんも、気が気ではありませんね。
けれども愛華ちゃんの不安とは裏腹に、渉君の愛華ちゃんへの気持ちは変わってはいません。
アイドルを推すファンの如く、愛華ちゃんの良さを他の人にも布教し始めます。
まるで三歩進んで二歩下がるような展開に、読んでいてモヤモヤした気持ちと押せ押せという気持ちがヤバいですね。
それと最初の出だしページでは、正直渉君に一切好感を持てませんでした。
しかし良くも悪くも自分のこれまでの行動を自覚したことで、渉君への印象が変わっていきます。
またヒロインは愛華ちゃんですが、他にも魅力的な子がたくさん登場しました。
その子たちのとの関係も今後どうなっていくのか、実に楽しみですね。
高嶺の花とはつり合わないと距離を置く主人公と、実は満更でもなかったヒロインのすれ違いの物語に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:夢見る男子は現実主義者 1
- 著者:おけまる
- イラスト:さばみぞれ
- 発売日:2020年6月1日
- 定価:681円(税込)
- 発行:ホビージャパン
- レーベル:HJ文庫
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
- 夢見る男子は現実主義者 2 (HJ文庫)
- 夢見る男子は現実主義者 3 (HJ文庫)
- 夢見る男子は現実主義者(1) (角川コミックス・エース)
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