1.『あらすじ』
運命が分岐する選択肢、その先にあるのは――
超越者のルールを覆す手掛かりを求め、ソラと共に旅立ったリオ。
彼が最初に目指したのは聖女エリカが召喚された場所だった。
聖女の足跡を辿る中、リオは勇者の力について考察を深めていく。
一方、ガルアーク王国城に集った四人の勇者たちの中で千堂貴久だけが自己鍛錬の機会も断り、孤立の道を進んでいた。
そんな貴久の関心事項はただ一つ――綾瀬美春との関係修復のみ。
「亜紀は……いいよな。もう美春に許してもらっているんだから」
少女に恋焦がれた少年の行動は、やがて世界すらも歪め始める!!引用:HJ文庫
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
ガルアーク王国に現在滞在している四人の勇者、皇沙月・千堂雅人・坂田弘明・千堂貴久は、訓練場に集まっていた。
そこでゴウキに戦闘指南をしてもらうことになるのだが、貴久は指南を受けることを拒否してしまう。
それよりも貴久は、綾瀬美春にどうしても会いたかった。
貴久がこのガルアーク王国に来たのは、以前にした悪事を許されなくても謝罪するためである。
だがそれを終えた現在では、なんとかして美春に許してもらい、以前の関係に戻りたいという欲が勝ってしまった。
貴久はどうにかして美春に接近しようとするが、そんな自分勝手な行動は当然周囲の者たちに気が付かれてしまう。
自分が悪いということを真に理解していない貴久は、次第に暴走していくことになる。
また場面は変わってリオとソラは、聖女エリカが召喚された村へとやってきていた。
そこでリオとソラはエリカの婚約者の最後を知ることになり、複雑な思いを募らせる。
二人はその後村をから移動をして、目的の場所である神魔戦争が始まった地、聖都トネリコへと辿り着いた。
リオとソラはこの聖都で情報を集めるため、神魔戦争のきっかけを作り出した迷宮に挑戦することに。
果たしてリオとソラは、この迷宮で求めている情報を手に入れることができるのであろうか。
2-2.『感想』
この巻では、主に貴久君が暴走してしまうのを中心に書かれています。
最初は美春ちゃんに謝るためだけに来たのに、それでは満足できなくなった貴久君。
彼は異世界に来る前の関係、いえそれ以上の関係になりたいと思っており、美春ちゃんに近づきます。
しかし当然それは自分勝手な思考であり、周囲は呆れてしまう訳です。
結果として貴久君は自業自得の末路になるのですが、それが後に暗雲を立ち込めそうですね。
美春ちゃんは夢で助言されていたのですが、この結果は仕方がないです。
次巻以降、貴久君が何らかの形で闇落ちしてしまう可能性が高そうですね。
またリオ君たちは神魔戦争が始まった地、聖都トネリコへやってきました。
そこには迷宮があり、神魔戦争を起こすきっかけがあったようです。
更にこの聖都トネリコには重大な秘密があるようで、あの人物の正体の一端が明らかに。
今巻は下準備という感じで、今後の巻で大きく展開が動きそうですね。
それはそうと、セリアちゃんのお母さんであるモニカさんが出てくるのですが、ものすごく美人でした。
四十代らしいですが、挿絵で見るとセリアちゃんと姉妹に見えるほどです。
こんな美人な人妻モニカさんを攫おうとするとは、おのれアルボー公爵め! いったい何をする気だったんだ!! (笑)
はい、普通に人質ですね。(笑)
冗談はさておき、セリアちゃんたちも色々行動していまして、次巻にはみんなと合流しそうです。
まだ先の話だと思うのですが、皆が早くリオ君のことを思い出してほしいですね。
リオ君のことを忘れた結果、貴久君も暴走したみたいですし。
美春ちゃんに執着する貴久君が自分勝手な暴走をする今巻に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:精霊幻想記 23.春の戯曲
- 著者:北山結莉
- イラスト:Riv
- 初版発行:2023年2月1日
- 定価:781円(税込)
- 発行:ホビージャパン
- レーベル:HJ文庫
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
- 精霊幻想記 1.偽りの王国 (HJ文庫)
- 精霊幻想記 2.精霊の祝福 (HJ文庫)
- 精霊幻想記 3.決別の鎮魂歌 (HJ文庫)
- 精霊幻想記 1 (HJコミックス)
【著者:北山結莉の別作品】
- 失格世界の没落英雄 (MF文庫J)
- 魅了スキルでいきなり世界最強 神騎士を継ぐ者 (MF文庫J)
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