1.『あらすじ』
少年は堕ちていく。その身を業火に焼かれながら――
ソラと共に聖都トネリコで迷宮探索や情報収集を続けるリオ。
膨大な魔物との戦闘を終え地上へと戻った二人に声を掛けてきたのは、白い法衣を纏った幼い子供だった。自らをエルと名乗り、露骨に距離を詰めてくるその子供の真の目的とは?
一方、ガルアーク王城より失踪した勇者・千堂貴久は娼館街へと迷い込んだ挙句、娼婦の少女から客になるよう迫られていた。「え、へへ……。あり、がとう。私の、勇、者さま……」
無謀な逃亡の果てに待ち受ける過酷な運命、その結末は――。
引用:Hobby JAPAN
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
アルマダ聖王国の聖都トネリコにて、迷宮探索をしていたリオとソラ。
十一階層で次の十二階層への出入り口がないか、探し続けていた。
しかしいくら探しても見つからず、二人は一度迷宮から帰還をする。
そしてしばらく聖都内で情報収集をしようとした矢先、二人は一人の少女と出会う。
少女はエルと名乗り、ひょんなことから迷宮について情報提供してもらうことになった。
だがこのエルという少女には大きな秘密があり、とある事情からリオたちのことを探っている。
その後また会うことを約束して、エルと別れるのであった。
別の場所では、貴久がガルアーク王城から失踪してしまう。
美春に拒絶されたことで、貴久は王都の誰もいない場所へと向かった。
そしてたどり着いたのは娼館街であり、娼婦のジュリアと出会う。
失踪した手前金銭を持っていなかった貴久であったが、結果としてジュリアの導きにより娼館へと足を運ぶことになる。
それを切っ掛けして、貴久は自身の人生を180度変えてしまう事件を引き起こしてしまうのであった。
果たして貴久は、いったいどのような事をしでかすのであろうか。
2-2.『感想』
今巻はリオ君ではなく、貴久君がメインで話が展開されていきます。
美春ちゃんに拒絶されて王城から失踪した貴久君は、偶然娼館街に辿り着きました。
そこで娼婦のジュリアさんと出会い、結果として娼館に入ることになります。
しかしこの時はまだ何も起きていませんでしたが、娼館を出てから事件へと発展してしまいました。
なおこの時はまだ美春ちゃんに未練があったため、貴久君はジュリアさんに手を出していません。
そして現代日本の価値観を頑なに貫こうとする貴久君は、ジュリアさんの現状につい我慢できずに口をはさみます。
すると娼館を仕切っている男ともめてしまい、思わぬ事が起こってしまう感じですね。
加えて娼館を運営していたのは巨大な裏組織だったらしく、貴久君が勇者だと分かっていても報復に動き出しました。
これまでざまぁ展開を期待されていた貴久君ですが、今回ばかりは同情します。
貴久君の絶対変わらないと思っていた価値観が、まさかこんな風に変わってしまうとは……。
もはや、どうしようもありせんね。
この結果を見ると、いずれ貴久君とリオ君は殺し合うことになる気がします。
貴久君、複数の意味で童貞を卒業しましたね。
ただ気になるのは、美春ちゃんへの未練です。
消えているのか、それとも未だに想っているのでしょうか。
それによって、展開は変わりそうですね。
また最後には、王都で新たな事件が起こります。
とても気になるところで終わっていますね。
ですが次の25巻の副題は『私達の英雄』です。
つまりこれは、とうとうリオ君のことをみんなが思い出す感じでしょうか?
だとすれば、とても胸熱展開ですね。
25巻の発売が今から待ち遠しいです。
貴久君が王城から失踪して辿り着いた娼館街で事件を引き起こす今巻に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:精霊幻想記24.闇の聖火
- 著者:北山結莉
- イラスト:Riv
- 発売日:2023年8月1日
- 定価:792円(税込)
- 発行:ホビージャパン
- レーベル:HJ文庫
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
- 精霊幻想記 1.偽りの王国 (HJ文庫)
- 精霊幻想記 2.精霊の祝福 (HJ文庫)
- 精霊幻想記 3.決別の鎮魂歌 (HJ文庫)
- 精霊幻想記 1 (HJコミックス)
【著者:北山結莉の別作品】
- 失格世界の没落英雄 (MF文庫J)
- 魅了スキルでいきなり世界最強 神騎士を継ぐ者 (MF文庫J)
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