1.『あらすじ』
謎はすべて解けた……でも面倒だから君が説明して?(お願い♪)
三年前、人類の半分が死亡するウイルス拡散事件が起きて以来、世の中には超常的な犯罪が蔓延るようになっていた。
上空五百メートルにある密室で殺人が起きたり、学園の生徒が忽然と姿を消したり、大量の人命が生贄となったり。およそ人には不可能と思われる事件の数々は、すべて超常存在「悪魔」によるものだった。それらを解決するのは、天国から派遣された怠惰で人見知りな美少女堕天使と、人類史上最悪の犯罪者――ウイルス拡散事件の犯人――の息子である高校生。
二人は自らの存在価値を証明するため、凸凹バディを組んで悪魔犯罪に立ち向かう!
引用:MF文庫J
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
致死率90%という悪夢の感染症、”MOVID”。
三年前に大流行したこの感染症により、人類の半数が失われた。
またそれと同時期に、人々の信仰と畏怖を糧とする天使と悪魔が現れる。
悪魔たちは人たちから畏怖を集めるため、”悪魔犯罪”を行うようになった。
対して天使たちは信仰を得るためにグリゴリから捜査官と捕縛班を派遣して、事件の解決に動く。
そんな世界で、主人公冥賀春継の元に一人の天使がやって来る。
天使の美少女は捜査官のペネメーリドルリドルと名乗り、春継を助手に向えると言う。
加えて春継の自宅に転がり込み、同棲が始まった。
しかしペネメーは、怠惰で全く働こうとしない。
なので直属の上司により、週に一度事件を解決するノルマを課せられてしまう。
渋々事件の解決するために、ペネメーと春継は悪魔犯罪へと立ち向かうのだった。
果たしてペネメーと春継は、悪魔による数々の事件を解決することができるのであろうか。
2-2.『感想』
この小説は天使の美少女ペネメーちゃんが、人間の春継君を助手にして悪魔犯罪を解決するミステリになっています。
致死率90%の感染症によって、人類の半数が失われてしまいました。
それにより糧が減少した天使と悪魔が、人間界に現れた訳ですね。
悪魔が畏怖を集めるために犯罪を起こし、天使が信仰を集めるために問題を解決していきます。
ピネメーちゃんも、そんな天使の一人でした。
春継君が助手に選ばれたのは、偶然ではなく様々な要因が関係しているようですね。
まず恐ろしい感染症をバラまいたとされるのが、春継君の父親でした。
それにより春継君は、”世界一嫌われている高校生”と世間で言われている感じです。
天使としては、そんな社会的弱者の救済も役割であるらしく、その弱者に春継君が選ばれたとう訳ですね。
またちょうど、ピネメーちゃんの助手を探していたらしいです。
結果として天使の助手として活躍することで、春継君の名誉が回復するようでした。
なので春継君の元に、ピネメーちゃんが来たということです。
そこから探偵と助手という形で、悪魔犯罪に立ち向かう訳ですね。
私はミステリをほとんど読まないので、新鮮な気持ちで読むことができました。
設定もよく練られており、伏線も素晴らしいです。
一冊で作品の疑問点も多く回収されており、次回の続きが気になる終わり方でした。
父親が起こした事件にも、裏があったみたいですね。
またピネメーちゃんが春継君の元に来たのも、他にも理由がある感じです。
とても奥が深く、事件の解決までの流れも、考えながら読むことができました。
この作品により、私もミステリ小説がもっと読みたくなりましね。
それと妹ちゃんも、ヤンデレな雰囲気があってよかったです。
春継君への信仰が狂気じみていましたが。(笑)
あとはピネメーちゃんとの関係も、今後どうなるか気になりますね。
天使と人間という種族の違いはありますが、いったいどうなるのでしょうか。
これは今後も要チェックですね。
そういう訳で引き続き、この作品を読んでいこうと思います。
天使の美少女ピネメーちゃんと悪魔犯罪を解決するミステリに興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:隣の部屋のダ天使に、隠しごとは通じない。
- 著者:砂義出雲
- イラスト:かるかるめ
- 発売日:2024年1月25日
- 定価:748円(本体680円+税)
- 発行:KADOKAWA
- レーベル:MF文庫J
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
【著者:砂義出雲の別作品】
- 株では勝てる俺も、カワイイ女子高生には勝てない。 (MF文庫J)
- ポイントつくなら恋してもいいですか? (MF文庫J)
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