1.『あらすじ』
無職転生、番外編。激闘のその後の物語。
ビヘイリル王国での決戦の末、勝利したルーデウス・グレイラット。
彼を取り巻く人々のその後を描く物語集『蛇足編』が開幕!
シリーズ第1巻ではノルンの結婚話『ウェディング・オブ・ノルン』、
ルーシーの初登校を描く『ルーシーとパパ』、ドーガとイゾルテの婚活話『アスラ七騎士物語』に加え、ギレーヌの里帰りを描く書き下ろし短編
『かつて狂犬と呼ばれた女』の四編を収録。
人生やり直し型転生ファンタジー、激闘のその後の物語がここに!!引用:KADOKAWA
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
この書籍は、完結後の無職転生が語られる蛇足編である。
エピソードは合計四つであり、どのような話なのか軽く触れていく。
まず初めに登場する話は、『ウェディング・オブ・ノルン』である。
龍神オルステッドの助言により、ルーデウスはノルンに結婚相手を紹介することになった。
相手はやはりあの人物であり、瞬く間に結婚式へと進んでいく展開となっている。
次に登場する話は『ルーシーとパパ』であり、ルーデウスの長女であるルーシーが主役だ。
肝心の物語は、七歳になったルーシがラノア魔法大学に通い始める内容である。
しかし親バカのルーデウスが、こっそり授業の様子を見に行くのであった。
三つ目の話は、『アスラ七騎士物語』である。
内容は近いうちに水神になるイゾルテが婚活をする話であり、このままでは婚期を逃すと焦っていく。
だが近寄ってくる男に納得ができない中、アスラ七騎士の一人であるドーガと良い雰囲気になる。
しかしイゾルテは、ドーガの顔が好みではなかった。
逆にドーガは、自身の本当の気持ちに気が付くという感じである。
そして最後の話は『かつて狂犬と呼ばれた女』であり、ギレーヌが主役だ。
ひょんなことから獣族の村へと足を運ぶことになったルーデウス。
なのでこの機会に里帰りをさせようと、リニア&プルセナはもちろんのこと、ギレーヌを連れていくことになった。
かつて獣族の里で問題を起こし続け里を出ることになったギレーヌが、里帰りで族長ギュエスと再会を果たす展開となっている。
どのエピソードも無職転生を最終巻まで読んだ者であれば、とても楽しめる内容となっているので、是非この機会に手に取ってみるのはいかがであろうか。
2-2.『感想』
この小説は、無職転生最終巻のその後のエピソードが書かれている蛇足編となっています。
副題は蛇足編となっていますが、読者からすればこれほど嬉しい内容の付け足しはありませんね。
再びルーデウスさんと出会えて、控えめに言って最高です。
私は今でも最終巻でルーデウスさんが亡くなる直前に、『あともう少しだけ……』という感じの言葉を残していたのが強く印象に焼き付いています。
私がこうして今文章を書いているのも、元をたどれば小説家なろうの総合ランキングの1位に無職転生があったからに他なりません。
それだけ思い入れのある作品の完結後を読めるのは、とてもありがたいですね。
このまま蛇足編の二巻が発売されることを、切に願います。
個人的な気持ちが溢れてしまいましたが、ここからは蛇足編の感想を書きますね。
やはり印象深いのは、ノルンちゃんの結婚でしょうか。
普通小説で姉や妹が他のキャラと結婚すると複雑な思いがしますが、今回限りは逆に感慨深いですね。
収まるところに収まった感じです。
ノルンちゃんは出会った時からお相手の男性に、好意的な気持ちがありましたからね。
これまで様々なことがありましたが、私はノルンちゃんを心から祝福できます。
そして気になるお相手の男性についてですが、あえて言いません。
最終巻まで読んでいれば、おそらく予想できると思うので。
次にエピソード単体では無いのですが、あのキャラクターたちの過去を知ることができたのは嬉しかったです。
一人一人のキャラクターの過去を深堀できるのも、完結後だからこそでしょう。
中々キャラクターの過去を知る機会を物語に差し込むのは、尺的に難しかったと思います。
その時の雰囲気もありますからね。
なので意外な過去を持つキャラクターの話や、本編で語られなかった部分の過去は非常にファンとして得られるものがありました。
そしてこれ以外で他のお気に入りの部分といえばやはり、ルーシーちゃんの学校入学でしょう。
表紙にもなっているルーシーちゃん、とても可愛いです。
最初この本を手に取ったとき、表紙を見て『ルーデウスさんは何で複雑そうな顔をしているのだろう?』と思いました。
しかし『ルーシーとパパ』のエピソードを読んだことで、ルーデウスさんのこの表情にも納得です。
何か深い理由があるのかと勘ぐってしまいましたが、実際には単なる親バカの現れでした。
ですが可愛い娘が学校に行くのが心配になる気持ちも、十分に分かります。
私もルーデウスさんの立場であったならば、同じ感じになっていたかもしれません。
こうして蛇足編でルーデウスさんの子供にスポットが当たるのも、読者としては大変嬉しい限りですね。
それと、そろそろ感想も長くなってきましたので、この辺で終わりにしようと思います。(^-^;
もっと他のエピソードも読んでみたいので、蛇足編二巻が発売されるとありがたいですね。
最終巻を迎えた無職転生のその後が語られる蛇足編に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:無職転生 ~蛇足編~1
- 著者:理不尽な孫の手
- イラスト:シロタカ
- 発売日:2023年6月23日
- 定価:1,430円 (本体1,300円+税)
- 発行:KADOKAWA
- レーベル:MFブックス
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
- 無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ (1) (MFブックス)
- 無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ スペシャルブック (MFブックス)
- 無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
- 無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 失意の魔術師編 1 (FWコミックスオルタ)
- 無職転生~エリスは本気で牙を砥ぐ~(1) (ガンガンコミックス)
【著者:理不尽な孫の手の別作品】
- オーク英雄物語 忖度列伝 (ファンタジア文庫)
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