1.『あらすじ』
新しい必殺技を作ろうと試行錯誤する涼のもとに、とんでもないニュースが飛び込んできた。
「帝国軍7,000、王国北部の国境を侵犯」
慌てる涼とは裏腹にアベルは冷静だ。このくらいの小競り合いはよくあることらしい。
いつも通り王国軍20,000が即座に布陣するが……王弟レイモンド率いる北部貴族すべてが敵に寝返ってしまう事態に!
しかもその勢いのまま王国領へ侵攻! 王都クリスタルパレスもわずか一日で陥落してしまった。
このままでは帝国の属国になってしまう。王子【アベル】の身も危ない。
仲間と国を守るため、侵略者を一網打尽へ!
「僕らで玉座を取り戻しましょう!」
決戦の地・ゴールドヒルへいざ出陣!
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
ナイトレイ王国に対し、デブヒ帝国の侵略がとうとう始まってしまう。
当然迎え撃つのは北部の貴族が中心になるが、なんとその全てが裏切り始める。
また王弟レイモンドが王座を求めて、王都クリスタルパレスへと進軍を開始した。
当初は堅牢で攻めるのが難しい王都であったが、内部からの裏切りによって門が開いてしまう。
そして王都は呆気なく、一日で陥落してしまった。
王弟レイモンドは自身が新たな国王だと、国中に宣言してしまう。
また帝国も王国内へと、再び侵略を開始した。
更にはハンダルー諸国連合も、ここぞとばかりに攻めてきてしまう。
このままではナイトレイ王国は他国の食い物にされてしまい、健全な国家運営は望めそうになかった。
なので王子アベルが立ち上がり、涼や賛同する仲間たちと共に立ち向かい始める。
しかし他にも、新たな問題が発生してしまう。
浮遊大陸から空中戦艦がいくつも現れ、交渉も無視されて戦闘が発生する。
様々な勢力が入り混じる中で、果たしてアベルと涼はナイトレイ王国を救うことができるのであろうか。
2-2.『感想』
この7巻ではデブヒ帝国の侵略を切っ掛けに、王弟レイモンドさんが裏切り王座を奪ったことで内戦状態へと突入してしまいます。
他にもハンダルー諸国連合や、浮遊大陸も登場して国内は混沌としていきました。
その中で王子アベルさんが、ナイトレイ王国を救うため新たな王になって立ち向かう感じですね。
もちろん涼さんを始めとしてアベルさんを支持する貴族や、冒険者たちも多いです。
しかし状況はかなり悪く、読んでいて最初は本当に勝てるのか不安になりました。
中央の王都は陥落しており、デブヒ帝国やハンダルー諸国連合、更には浮遊大陸から空中戦艦も現れます。
加えて北方貴族たちも、全て裏切っていました。
王国の数少ないAランク冒険者も敵側ですし、東は荒れていて参戦できません。
南と西の大貴族は味方に付きましたが、それでも客観的に見て戦力的に厳しいですよね。
普通に考えれば、アベルさんの勝ち目は薄いでしょう。
ですがそんな状況でも、ひっくり返すことのできる人物がいました。
そう、水属性魔法使いの涼さんですね。
涼さんの活躍により、ピンチを跳ね除けていきます。
またアベルさんの元には優秀な人たちが多く、冒険者も加わって戦力も確実に増やしていきました。
気が付けば絶望的な戦力差も、相手と対等になっていきます。
しかし忘れてはいけないのは、デブヒ帝国には爆炎の魔法使いであるオスカーさんがいることですね。
最終局面ではやはり、涼さんとオスカーさんの激しい戦いになりました。
個人的に二人の戦いの場面が、一番の読みどころポイントだと思います。
宿敵同士の戦いは、読んでいてとてもワクワクしますね。
それと7巻まで続いた第一部中央諸国編も、これで終わりのようです。
どうやら第一部は序章なようでして、まだまだこの作品は長く続いていく感じでした。
ちなみに8巻からは、第二部西方諸国編がスタートするみたいですね。
この作品は個人的にとても好みなので、次巻も引き続き読んでいこうと思います。
王弟やデブヒ帝国など様々な勢力によって混乱に陥る王国を救うためアベルさんが王として立ち上がる今巻に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編Ⅶ
- 著者:久宝忠
- イラスト:天野英
- 発売日:2023年7月20日
- 定価:1,399円(税込)
- 発行:TOブックス
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
- 水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編I
- 水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編II
- 水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編III
- 水属性の魔法使い@COMIC 第1巻 (コロナ・コミックス)
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