1.『あらすじ』
剣と魔法の世界シエルで孤児として生きていた少女アーリシア。ある日、彼女は自分が“乙女ゲームのヒロイン”であると知ってしまう。両親の死さえ単にストーリーの一部だったのだ。アーリシアはヒロインの役割を「くだらない」と一刀両断すると、冒険者『アリア』を名乗り、次第に複数の武器と魔法を操る「殺戮さつりくの灰かぶり姫」へと成長していく! だが、“悪役令嬢”の護衛依頼を受けたことで、気付かぬ間に貴族同士が争うゲームの舞台に巻き込まれていき――?
「私は“私”だ。ゲームの登場人物じゃない!」
武器を作れ! 技を鍛えろ! 強敵との戦いに生き残り、乙女ゲームをぶち壊せ!
戦うヒロインが魅せる、壮絶&爽快な異世界バトルファンタジー!
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
両親を亡くし孤児となったアーリシアの元に、ある日狂気に満ちた女がやってくる。
その女はアーリシアに襲い掛かると、自分がアーリシアに成り代わると狂ったことを言い始めた。
どうやら魔石の研究によって自身の記憶と人格を移せるようであり、それが目的のようである。
必死に抵抗するアーリシアだが、不意に触れてしまった魔石から女の知識が流れ込んできた。
また偶然にも魔石が地面に転がったことで女の注意が逸れる。
その隙にアーリシアは反撃してナイフを奪うと、女を刺し殺した。
結果としてアーリシアは生き残ったが、女の知識によって重大な事実を知ってしまう。
それはこの世界が実は乙女ゲームの世界であり、自分はその主人公で今後複数の男を籠絡していくことであった。
だがそれを知ったアーリシアは、自分はゲームの登場人物ではなく、自分は自分でありくだらないと判断して、乙女ゲームを拒絶する。
アーリシアは自分一人で生きて行くために、力を付けていくことを決心した。
この出来事をきっかけに、アーリシアは名前をアリアと偽って生きて行く。
様々な人たちと出会い、その後には自身の同類と思える存在、王女エレーナ・クレイデールとアリアは、とある約束を交わすことになる。
果たしてアーリシア改めアリアは、乙女ゲームの運命から逃れることができるのであろうか。
2-2.『感想』
このライトノベルは、自分が乙女ゲームの主人公ということを転生者の知識を得て知ってしまったアリアちゃんが、運命に抗う物語になります。
乙女ゲームの主人公や悪役令嬢などに転生する物語は度々目にしますが、ここまで殺伐とした物語は他では見たことがありません。
良い意味でアリアちゃんは、本当にこの乙女ゲームの主人公だったのかな? と思えるくらい変わってしまいます。
また本来の乙女ゲームの路線から外れると、こんなにも世界は厳しいものなのですね。
アリアちゃんは生き残るために、容赦なく敵を殺していきます。
そして最初は弱かったのですが、少しずつ強くなっていきました。
ここまで殺伐としていると当然ですが、乙女ゲームの世界にもかかわらず恋愛要素は皆無ですね。
ですが安心してください。ところどころ恋人候補になりそうな人物が何人か出てきました。
アリアちゃんが大きくなった時に、どうなるのかとても気になりますね。
案外、誰とも結ばれずに終わりそうな気もしますが。(笑)
それも、アリと言えばアリですね。
また乙女ゲームの世界ですが、男性が読んでも十分に楽しめる内容だと思います。
アリアちゃんが最終的にどこに行きつくのか、今後も目が離せません。
自分が乙女ゲームの主人公だと知ったアリアちゃんが物語を拒否して強くなっていく話に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル
- 著者: 春の日びより
- イラスト:ひたきゆう
- 初版発行:2021年5月1日
- 定価:1,399円(税込)
- 発行:TOブックス
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
- 乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル5
- 乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル@COMIC 第1巻 (コロナ・コミックス)
【著者:春の日びよりの別作品】
- 悪魔公女 (Kラノベブックス)
コメントを残す