1.『あらすじ』
2020年も過ぎたころ、私立大理工学部4年の鳴神武人は、ウイルス・パンデミックの影響もあり就活に失敗する。
希望も夢もなくし自殺も考えた鳴神であったが、ある日突然、時空転移能力を手に入れる。
不思議な力を宿した彼は、今の日本の現状を憂い、昭和8年に時空転移して日本改造による歴史の大修正を行い、『第三の日本』を作りあげることを決意する。
戦争を回避し新生日本を誕生させたかった鳴神だったが、日米開戦の時は刻一刻と迫る。米国に負ければ、また同じ道を辿る。
歴史を知る唯一の男は、戦いに勝つために最新技術を導入し、日本の軍備増強に取り掛かるのであった!!引用：amazon
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
2020年頃例のウイルスによって、鳴神武人は就職を失敗してしまった。
そのため自殺を考えてしまったところ、富士山麓の樹海に転移する。
突然の出来事に驚く武人であったが、私立大理系工学部の出なこともあり実験を行う。
その結果、武人は自身が時空転移能力を手にしたことを知る。
武人は今の日本に不満があったこともあり、この能力を使って日本の歴史を変えることにした。
そうした理由から並行世界の昭和8年の日本に時空転移をして、歴史改変をし始める。
令和の日本と昭和の日本を行き来しつつ、未来の技術を広めるのであった。
その甲斐もあって、昭和の日本は瞬く間に軍事力を上げていく。
更に後の歴史も教えたことで、アメリカに敗戦する未来を変えるために動き出した。
初めは当然武人の知る歴史通りの史実だが、少しずつ武人の知らない歴史へと変わっていく。
故に武人の知らない事件も発生してしまった。
上手く世界の国々を動かしていたはずが、なんとアメリカとソ連を同時に相手にすることになってしまう。
果たして武人の歴史改変によって、日本の歴史はどのようになってしまうのであろうか。
2-2.『感想』
この小説は時空転移能力を手にした理系出身の主人公が、並行世界の日本に行き歴史を改変するストーリーになっています。
時代は昭和であり、これから第二次世界大戦が勃発する前という感じですね。
武人さんは、その時代で未来の技術や歴史を昭和の日本に伝えました。
その結果、日本の軍事力は以前とは比べものにならないほどになります。
私は異世界ファンタジー系の戦記物は読みますが、近代を舞台にした戦記物は初めて読みました。
まるで戦略系ゲームをやっているような気持になり、とても面白かったです。
戦略系ゲームにて自軍に未来技術を与えて、全世界に宣戦布告して遊んだのを思い出しました。
この小説では流石に全世界に宣戦布告という暴挙には出ません。
しかし巻末ではアメリカとソ連という恐ろしい相手と、同時に戦う展開になっていました。
普通に考えたら滅びますが、未来技術と未来の歴史の情報を手に入れて、様々な布石を打っていたのでどうにかなりそうです。
この巻ではアメリカとの戦争準備のため、まさに頑張ったという感じですね。
また山本五十六や東条英機など、実在した歴史的人物も登場しました。
もちろん戦艦や戦闘機、戦車なども登場します。
それと私はとあるオンラインゲームの影響で、ソ連のT-28が出てきた時が何気に嬉しかったです。
今後はドイツ戦車やアメリカ戦車も登場しそうですね。
ですがこの小説でのメインはどちらかと言うと戦艦や戦闘機の方だと思うので、そちらの登場も楽しみです。
次巻はアメリカとソ連との二面戦争が、ついに始まりそうですね。
今巻では丁度開戦したところで終わっているので、続きがとても気になります。
果たして改変された歴史は、どこへ向かうのでしょう。
平和な未来が訪れることを願います。
昭和の世界に時空転移した主人公が未来技術を与えて歴史を改変する物語に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル：帝国時空大海戦【1】新機動艦隊誕生！
- 著者：羅門祐人
- イラスト：寺西晃
- 初版発行：2021年5月14日
- 定価：1,045円（税込み）
- 発行：電波社
- レーベル：ヴィクトリーノベルス
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
- 帝国時空大海戦【2】全面戦争突入!
- 帝国時空大海戦【3】日米最終決戦!
【著者：羅門祐人の別作品】
- 超極級戦艦「八島」【1】強襲！ 米本土砲撃 (ヴィクトリーノベルス)
- 皇国の最強艦隊【上】昭和維新成就 (コスミック文庫)
- 皇国の最強艦隊【下】日米共闘決戦 (コスミック文庫)
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