【レビュー】王宮を追放された聖女ですが、実は本物の悪女は妹だと気づいてももう遅い 私は価値を認めてくれる公爵と幸せになります【感想】

1.『あらすじ』

聖女として人々を癒し、国に貢献してきたクラリス。しかし「悪女」という根も葉もない噂を立てられ、婚約者の王子は華やかな双子の妹に奪われてしまう。王宮を追い出されたクラリスは悪名高い辺境の公爵に嫁がされるも、彼は意外にも優しく領民思いの旦那様だった。一方、実はクラリスこそが歴代最高の聖女であり、本物の悪女は妹の方だと知った王子は彼女を取り戻そうと画策。あの手この手で嫌がらせを仕掛けるも、逆にクラリスの規格外の力を誘発して公爵領はどんどん発展! 気づけば軍事力と豊作な土地をもつ最強領地になっていた! 同時に王子の評判は地に堕ちていて――!?

引用:amazon

※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。

2-1.『レビュー』

 聖女である主人公のクラリスは、ある日婚約者のハロルド王子に王宮の広間へと呼び出される。

 そこで『悪名高き聖女とは一緒に暮らせない。婚約を破棄してくれ』と言われてしまった。

 どうやらクラリスが不貞を働いているという根も葉もないうわさが流れているようであり、ハロルドはそれを鵜吞うのみにしてしまったようである。

 加えてハロルドは、クラリスの双子の妹であるリーシャと新たに婚約をするようだった。

 あまりの事実に涙を流すクラリスであるが、そこに更なる追い打ちが降りかかる。

 なんと代わりの婚約者として、ハロルドの弟であるアルト公爵を紹介されてしまう。

 アルト公爵は顔があまりにみにくいらしく、それが理由で王家から公爵家に養子に出された人物であった。

 そうして婚約破棄を言い渡されたクラリスが王宮を追放されると、そのまま公爵家に連れていかれる。

 辿り着いた公爵家の屋敷は手入れが行き届いていないのか、まるで廃屋のようだった。

 使用人が誰もおらず、人の気配が全くしない。

 そんなクラリスの背後に、突如として一人の人物が現れる。

 振り返ったクラリスの視界に入ったのは、両目の位置が鼻先の横にあり、鼻自体も数字の6のように曲がっている人物だった。

 まさに魔物のような容姿の人物であるが、彼こそがハロルドの弟のアルトであり、現公爵である。

 この日の出会いからクラリスはこの屋敷で暮らすことになり、少しずつアルト公爵の心の美しさを知っていく内に惹かれていく。

 そして聖女の力を発揮して領地の問題を解決していき、アルト公爵の醜き顔の呪いも解き放たれる。

 次第に発展していくアルト公爵家にあせりだす他の公爵家や、本当の悪女は妹のリーシャの方だったと気が付いたハロルドがクラリスを再び手に入れようと動き出す。

 果たして、クラリスとアルト公爵はこの窮地きゅうちを乗り越えることができるのであろうか。

2-2.『感想』

 根も葉もない噂で婚約破棄されてしまった聖女のクラリスさん。

 婚約者だったハロルド王子を双子の妹に寝取られてしまいます。

 そして王宮を追放され、無理やり醜い容姿のアルト公爵と婚約させられてしまいました。

 当初はまだハロルド王子のことを愛していたため、クラリスさんはかなりのショックを受けてしまいます。

 しかしクラリスさんが出会ったアルト公爵は容姿こそ確かに醜かったのですが、心は美しい人物でした。

 その醜い顔も、後にクラリスさんの聖女の力で美青年になります。

 どうやら顔は呪いによって醜くなっていたみたいですね。 

 また聖女の力で人々を癒し、アルト公爵家はどんどん発展していきます。

 次第にクラリスさんとアルト公爵は、少しずつお互いにかれ合っていきました。

 そんな時に、事件は起こります。

 実は妹の方が悪女だと知ったハロルド王子が、クラリスさんを再び自分の婚約者にしようとし始めました。

 更にアルト公爵家の発展を面白く思わない隣領のフーリエ公爵が、ちょっかいをかけてきます。

 そしてクラリスさんを冷遇し続けた父親が裏で暗躍あんやくし始めました。

 普通ならこの窮地を乗り越えることは難しいですが、クラリスさんには優れた聖女の力があり、頼もしい仲間たちもいます。

 一冊の内で様々な展開が繰り広げられるので、読んでいてかなりの充実感を得られました。

 途中にはほのぼのとしたシーンや、ペットでシルバータイガーの子供であるギンとたわむれる場面もあり、とても癒されます。

 他にもクラリスさんとアルト公爵の初心うぶな反応は、見ていてニヤニヤしてしまいますね。

 また巻末の落としどころも良い感じでした。

 二人の今後の生活が幸せであることを切に願います。

 悪女だと勘違いされて婚約破棄された聖女が、新たに出会った公爵と恋に落ちる物語に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。

3.『今回のレビュー書籍』

書籍情報
  • タイトル:王宮を追放された聖女ですが、実は本物の悪女は妹だと気づいてももう遅い 私は価値を認めてくれる公爵と幸せになります
  • 著者:上下左右
  • イラスト:姐川
  • 発売日:2021年11月1日
  • 定価:1200円+税
  • 発行:スターツ出版
  • レーベル:ベリーズファンタジー

 よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。

4.『関連書籍』

 

  • 王宮を追放された聖女ですが、実は本物の悪女は妹だと気づいてももう遅い 私は価値を認めてくれる公爵と幸せになります(1) (ぶんか社コミックス BKコミックスf)

 


 

【著者:上下左右の別作品】

  • 卑怯者だと勇者パーティを追放されたので働くことを止めました (ダッシュエックス文庫)
  • 実力隠した最弱商人の成り上がり~《パーティを追放されたので、ダンジョンマスターとして経営の知識を悪用し、復讐することを決めました》~ (UGnovels)
  • 家族から冷遇された大聖女 ~今更、家のために王子と結婚してくれと頼まれてももう遅い。ハッピーエンドは自分の手で掴み取ります!!~(仮) (ベリーズファンタジー)

 


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