1.『あらすじ』
少年は(全く望んでいないのに)最強の王へと成り上がる
たった一つの勘違いから始まる狂食英雄伝、開幕!ファルーン王国の第一王子であるマルスは、12歳ながら暗殺に怯える毎日を過ごしていた。
食事には高確率で毒が仕込まれているため、城外の森でモンスターを狩り、その肉を食べて飢えをしのぐ日々。
そんなマルスの前にある夜、大剣を担いだ赤髪の美女が現れ告げる。
「おまえ、見込みがあるな。私の弟子になれ」。
たった一つの勘違いから、少年は(全く望んでないのに)最強の王へと成り上がる――。
引用:GC NOVELS
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
主人公のマルスは第一王子であるが、日々毒殺の脅威に晒されていた。
なので城から抜け出しては、森で魔物を狩って飢えをしのいでいる。
しかしそんなある日、マルスの目の前に一人の女性が現れた。
女性はカサンドラと名乗り、マルスに対して弟子になれと迫ってくる。
どうやら魔物の肉を食べていることが、弟子に取る理由らしい。
魔物の肉には毒が含まれており、食べることは通常困難である。
だがマルスは城で出される毒入りの料理よりはマシだとして、魔物の肉を食べ続けてきた。
それによりマルスは、毒にはある程度の耐性ができている。
加えて何よりも魔物の肉を食べることで、その者は強くなることができるのだと言う。
魔物の肉を食べられるのは、それだけで才能なのである。
そうしてマルスは、カサンドラの弟子になってしごかれ始めた。
また毒に対して更なる耐性を得るため常に毒状態になる指輪や、常に重力負荷がかかる指輪を付けることになる。
結果としてマルスは料理に毒を盛られても大丈夫になり、刺客が現れても倒せるようになった。
むしろカサンドラとの修行の日々の方が、生命の危機とも言える。
こうして力を付けたマルスであったが、カサンドラが去った後も修行を続けた。
するといつの間にかハンドレッドというグループを手に入れ、拡大していき、仕舞いには王位を手に入れることになる。
そして勘違いが勘違いを呼び、マルスはカリスマ的な絶対の王として君臨することになるのであった。
果たしてそんなマルスに、安寧の日はやってくるのであろうか。
2-2.『感想』
この小説は毒殺を恐れて自身で狩った魔物の肉を食べ続けた結果、いつの間にか王様になっていた物語です。
主人公のマルス君は、第二王子の血縁者である宰相の手によって毒殺の危機にありました。
自身の母親は既に亡くなっており、父親も味方になってはくれません。
なので毒殺を恐れて料理には手を出さず、代わりに森で魔物の肉を食べていました。
するとそこにカサンドラと名乗る美女が現れて、マルス君を弟子にします。
理由は、魔物の肉を食べていたからですね。
一見それだけの理由かと思われるかもしれませんが、魔物の肉には毒があります。
強い魔物ほど毒は強くなっていき、下手をすれば毒で死亡する感じですね。
また魔物の肉を食べると、その魔物の強さを取り込むことができるみたいです。
なので当時12歳の時点で魔物の肉を食べられることは、弟子に取るだけの才能ということですね。
そこからは修行の日々といった感じで、マルス君は強くなっていきます。
またカサンドラさんが去った後には、ハンドレッドという組織を手に入れました。
結果として気が付けば、反乱を起こして王位を手に入れてしまいます。
ある意味、ここまでが序章ですね。
後半からは、戦記物へと変わっていきました。
戦争も行うのですが、主人公サイドがどう見ても魔王軍や悪の帝国の雰囲気があります。(笑)
マルス君の言葉が勘違いを呼び、それがうまい具合に嵌っていく感じですね。
読んでいてとても爽快感があります。
次巻からは本格的に戦記物として始まりそうなので、続きが非常に気になりますね。
引き続き、この作品を読んでいこうと思います。
毒殺を恐れて魔物の肉を食べていたらいつの間にか最強に成り上がる物語に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:モンスターの肉を食っていたら王位に就いた件
- 著者:駄犬
- イラスト:芝
- 発売日:2023年9月29日
- 定価:825円 (本体750円+税10%)
- 発行:マイクロマガジン社
- レーベル:GCN文庫
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
【著者:駄犬の別作品】
- 誰が勇者を殺したか (角川スニーカー文庫)
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