1.『あらすじ』
「傷の舐め合いかもしれない」
でもそれがこんなに心地いいなんて――これまで誰にも話せなかった。
誰にも理解されないと思っていた。……孤独を感じていた。
あなたと出会えて初めて私は一人じゃなくなった。
そう思えたはずなのに。引用:小学館
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
就職活動をしていた太陽には、悩みがあった。
それは母親に束縛されていることであり、何をするにしても母親の顔が思い浮かんでしまう。
自分では母親から解放されたいと思っており、そのことを母親に打ち明けようとも考えている。
だが実際に母親を目の間にすると、上手く口にすることができない。
そんな時、太陽は雪にその悩みを聞いてもらう。
雪も母親の問題を抱えていたこともあり、二人は意気投合した。
加えて雪は太陽を見て、幼い頃の自分を幻視してしまう。
そうして交流を深めていく内に、二人は付き合うことになった。
お互いの傷を舐めあうように、距離を縮めていく。
しかし、そんな心地良い時間は長くは続かない。
雪は避けていた母親に、偶然にも再開をしてしまう。
また太陽も、雪のことを束縛し始める。
それによって二人の関係は、暗い方へと向かっていく。
果たして雪と太陽の関係は、いったいどうなってしまうのだろうか。
2-2.『感想』
今巻は似たような悩みを抱える二人が意気投合して付き合い始めるも、新たな問題へと発展して行きます。
雪ちゃんと太陽君は、お互いに母親の問題を抱えていました。
なので好きな映画や、話題も似通っています。
次第に話を続けていく中で、二人は恋人同士になりました。
最初こそ幸せでしたが、徐々にそれは崩壊していきます。
雪ちゃんは、会わないようにしていた母親に見つかってしまいました。
ここで突っぱねればよかったのですが、過去のトラウマなのか母親にごり押しされてしまいます。
また太陽君も、母親に就職先の候補を無理やり選ばれてしまう感じですね。
どちらも、母親の呪縛から抜け出せないようでした。
それによって太陽君は大きなストレスからか、雪ちゃんを束縛し始めます。
皮肉にもそれは、母親が太陽君を束縛するのに似ている感じですね。
読んでいて少しずつ悪化していく展開に、私は鳩尾辺りが重くなっていきます。(^-^;
やはり、ハッピーエンドとは行きませんね。
今巻は、次巻への準備回といった感じです。
次巻では、おそらくきつい展開が待ち受けている予感がしますね。(^-^;
雪ちゃんには幸せになってほしいのですが、苦難は続きます。
母親の問題と、太陽君の問題で二重苦な感じですね。
苦しいですが、続きが気になって仕方がありません。
次巻も引き続き、読んでいこうと思います。
お互いの傷を舐めあう恋人を見つけたけれども、それが新たな問題の切っ掛けになってしまう今巻に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:明日、私は誰かのカノジョ (15)
- 著者:をのひなお
- 発売日:2023年8月18日
- 定価:880円(税込)
- 発行:小学館
- レーベル:裏少年サンデーコミックス
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
- 明日、私は誰かのカノジョ (1) (裏少年サンデーコミックス)
- 明日、私は誰かのカノジョ (2) (裏少年サンデーコミックス)
- 明日、私は誰かのカノジョ (3) (裏少年サンデーコミックス)
- 明日、私は誰かのカノジョ (4) (裏少年サンデーコミックス)
- 明日、私は誰かのカノジョ (5) (裏少年サンデーコミックス)
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