【レビュー】明日、私は誰かのカノジョ 13【感想】

1.『あらすじ』

「頑張って生きようね」
歳をとれば大人になれると思っていた。
けどそれは真っ赤な嘘で、私はずっと
歳だけ重ねて子供のままだった。

学ぶことも、省みることもせず
ただただ流され四十を越えて。

今更遅いかもしれない。何も変わらないかもしれない。
それでも「世界は素晴らしい」と言えるように。

私は、頑張る。

第6章「What a Wonderful World」閉幕――

引用:小学館

※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。

2-1.『レビュー』

 働いているスナックで菜々美ななみと名乗っている江美えみは、お客として来ていた岩崎いわさきと男女の関係になる。

 最初は年の差もあり、自分のことは本気ではないと考えていた江美であるが、次第に本気になっていく。

 しかしそれも、偶然に聞いてしまった岩崎の本音で全てが壊れてしまう。

 加えて、ショックにより占い師のヒーリングによる洗脳からも解ける。

 江美はその時になって、周囲にいた人たちのやさしさを知った。

 後半では主人公が変わり、再びレンタル彼女として働いているゆきが登場する。

 雪が初めて海を見た日から二年が経過した。

 今でもレンタル彼女として働いている雪のもとに、とある人物からの連絡が届く。

 それはこれまで疎遠だった母親であり、雪は突然の出来事に思わず戸惑ってしまう。

 幼いころに母親から散々迷惑をかけられて、叔父夫婦の元で育てられた雪。

 自身の母親に対して、どう反応していいのか分からなかった。

 しかし、叔父から母親も変わったと聞いたことで、雪は母親からの電話に出てみるのだが……?

2-2.『感想』

 この13巻では、主に江美さんの葛藤が描かれたています。

 相変わらず色々考えさせられる内容であったり、共感できたり、良い意味でもやもやしますね。

 キャラクターと似たような状況の人が、日本のどこかにいるような感じもいつも通りです。

 四十代独身でスナックで働いている江美さん。

 これまで若いころは夜の仕事やヒモ男に貢いでいたりなど、苦労していました。

 そして実家に帰って来てみれば、若いころに仲良かった友人は結婚していて子供がいるという感じです。

 それに比べて江美さんは占いにのめり込み、進むべき方向をいろんな意味で見失ってしまいました。

 更には働いているスナックで若い男に誘われ、一夜を共にして相手が本気なのかと思いきや……?

 結果的に江美さんの心はズタボロです。

 しかし逆に破壊されたことで、全てから解放されたようでした。

 ある意味ショック療法ですね。

 江美さんが今後幸せになることを切に願います。

 続いて後半では、久しぶりにレンタル彼女として働いていた雪ちゃんが出てきました。

 一巻の主人公だった雪ちゃんですが、これまで疎遠だった母親からの連絡が来て葛藤してしまいます。

 帯には最終章開幕となっていたので、この雪ちゃん編が今後どうなるのか気になって仕方がりません。

 雪ちゃんには顔にある火傷の問題があるので、母親とはそれ関係でしょうか?

 どちらにしても、波乱の予感がしますね。

 一夜を共にした若い男の本心を偶然にも聞いてしまい、ある意味心が解放される今巻に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。

3.『今回のレビュー書籍』

書籍情報
  • タイトル:明日、私は誰かのカノジョ 13
  • 著者:をのひなお 
  • 初版発行:2023年2月17日
  • 定価:880円(税込)
  • 発行:小学館
  • レーベル:裏少年サンデーコミックス

 よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。

4.『関連書籍』

 

  • 明日、私は誰かのカノジョ (1) (裏少年サンデーコミックス)
  • 明日、私は誰かのカノジョ (2) (裏少年サンデーコミックス)
  • 明日、私は誰かのカノジョ (3) (裏少年サンデーコミックス)
  • 明日、私は誰かのカノジョ (4) (裏少年サンデーコミックス)
  • 明日、私は誰かのカノジョ (5) (裏少年サンデーコミックス)

 


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