Fast Life Offline

 日々の疲労に嫌気がさした主人公は、現実逃避としてSecond Life Online通称SLOという新作VRMMOを始める。しかし、いざゲームを起動すると、聞こえてきたのは≪ようこそ! Fast Life Offlineへ!≫という音声だった。気が付けば主人公はこれまでの記憶を失い、Fast Life Offlineの世界で生きることに。だが記憶を失ったのは、事前に記憶をポイントに変えていたからであり、そのポイントを用いて主人公はランダムに能力をいくつか獲得した。獲得した中には、アルカナと呼ばれる特殊なスキルを複数と、元は男ではあるが、半性転換という女性の体に男性器が生えている状態になってしまう。 果たして、主人公はこのFast Life Offlineの世界で何を成すのか。それはまだ誰も知らない。

執筆時は2018年の12月頃です。

※没にした作品です。今後更新はありません。

  • 001 現実からの逃避

     日々の疲労に嫌気がさしたことは無いだろうか? アットホームな職場と言いつつ、実際は奴隷労働所だと思ったことは? そう思ってしまった時、自己防衛の為だろうか、現実逃避をしてしまう。それはもう、自分の事を誰も知らない、しがらみの無い世界に行き…

  • 002 冒険者ギルドへ

     三人の子どもに案内されて街中を歩く。小さな広場を出ると、すぐそこには大通りがあり、その土の路上を沿う形で家々が並んでいる。 どうやら木造建築が多く、全体的に村から町に昇格したばかりという印象を受けた。 流石に歩道までは整備されていないか。…

  • 003 稀人の少年

     稀人の少年は自分の世界に入っているのかこちらには気がついておらず、偶然空いていた正面の受付まで向かうと再び笑みを浮かべる。受付の女性はその表情に若干引き気味だ。 そんな時、一人の男性冒険者が少年に近づくと、右肩に軽く触れてこう言った。「お…

  • 004 能力の確認

    ≪稀人で初めてPVPに勝利したことにより、称号『勝利者』を獲得しました≫≪アルカナ『吊るされる男』の能力『忍耐の試練』により、称号『勝利者』は『連勝者』に向上しました≫視界が戻ると同時に、そんなアナウンスが聞こえてくる。 そして、目の前には…

  • 005 奴隷商

    「娘を助けていただきありがとうございました。遅れながら申しますが、私はこちらの冒険者ギルド職員をしておりますフィーネと言います。今は会計や依頼の仕分けなどを主にしておりますが、以前は受付嬢をしておりました」フィーネさんはそういうと、冒険者登…

  • 006 案内

     700万シルをストレージの中とはいえ、持ち運ぶ勇気は無く、俺は早速冒険者カードを利用して冒険者ギルドに預けた。「君のような稀人ばかりならいいのだが、あのような者もそれなりにいるとみて対応をすべきだな。では、私はこれで失礼する」「ここまであ…


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