オルガゲーム。それは邪神オルガが開催しているというデスゲームだ。
特殊なチケットの保持者が、指定した相手を問答無用で参加させるゲームであり、主人公風音緋人はその参加者にされてしまう。
オルガゲームはオルガという通貨を使い、様々なガチャを引くことができるが、そこで緋人が手にしたのは、戦闘狂という敵が強ければ強いほど戦いたくなるというBADスキルだった。
親友の神崎隼人もこのゲームに参加していることを知った緋人は、親友を探しながらもこのデスゲームから抜け出す方法を模索し始める。
執筆時は2019年の7月頃です。
※没にした作品です。今後更新はありません。
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「なあ、オルガゲームって知ってるか?」「オルガゲーム? なんだよそれ?」 俺、|風音緋人《かざねあかひと》が教室で一人突っ伏していると、不意にそんな話声が聞こえてきた。 「何でも、邪神オルガってのが開催するデスゲームの…
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それからNOを押せないまま三分経過後、俺はBADスキル【戦闘狂】を習得してしまった。 「はぁ……」 あまりの幸先の悪さにため息を吐きながら画面を見ていると、何やら文章が複数表示される。 「え? まじか!」&n…
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そういえば、今更だがどうして俺はこんなにも冷静なんだ? このゲームに送り込まれた恨みもあるし、現状の不安や恐怖もある。だが、それなのに俺は冷静に物事を判断できた。そう、まるで強制的に冷静にさせられているような違和感がある。 普…
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視界が戻ると、そこは体育館ほどの広さをした場所だった。作りは先ほどまでいた洞窟と同じだったが、決定的に違うところがある。それは、俺以外にも人がニ、三十人ほどいるということだった。 とりあえず、俺は長剣の鞘をカード欄から出現させ…
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視界が戻ると、そこはイスやテーブルの並んだシンプルな部屋だった。よく見れば、コンロや水道もあり、他にも近くのドアにはトイレと思わしきマークもある。俺が最初にいたあの保健室のような場所と比べても、十分生活感があった。 もうここを…
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街は倒壊した建物や瓦礫が散乱していた。雰囲気的に現代よりも古い建物が多く、また日本でないどこかの外国のような街並みだった。この物静かな場所に、モンスターなどいるのかと勘ぐってしまいそうになる。 いや、どこかに必ずいるはずだ。終了…
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抑えられない戦闘欲に、脳内麻薬が分泌されて俺のテンションは最高潮へと達した。その瞬間、異形の化け物に対し、俺は無謀にも突撃する。 「怖い 苦しい やめて 助けて 痛い 誰か お父さん 来ないで 助けて」 異形の化け物…
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あの化け物、昏き闇の追放者を倒したことにより、俺が発動している守護領域内に現れた銀色の宝箱を見て、俺は一瞬罠があるのではないかと勘ぐってしまう。しかし、そこまで意地が悪くないだろうと自分に言い聞かせる。開けない方が損をするだろうと、そう思…