042 最終話●●として生きる。
黒栖、いやデスハザードは、とある町にいた。そこは、田園風景が広がっている。「ここが、そうなのか」 一人そう呟きながら、周囲をマジックミラーのような空間を生成することで、他人からは見えないようにしていた。 デスハザードの容姿は、黒い軍服に軍…
彼女殺しのデスハザード小説,長編
041 最後の決断
「白羽! 大丈夫か!?」 黒栖は白羽に近づくと、そう言って強く抱きしめる。相変わらず反応のない白羽だったが、ふと黒栖が白羽の顔を覗き込むと、その瞳から涙が零れていた。「ど、どうしたんだ!? あいつらに何かされたのか!?」「……」 白羽は何も…
彼女殺しのデスハザード小説,長編
040 狂いと復讐
黒栖は赤眼のデスハザードとして、何度も並行世界の白羽を殺し、その魂を奪い続けた。そのついでに、デスハザードと黒栖も殺害して覚醒エネルギーを集めている。 それが何度も繰り返され、集めた魂を白羽へと注いでいく。最初は何も反応を見せなかったが、…
彼女殺しのデスハザード小説,長編
039 再会
あれから何日も経過していた。黒栖は赤眼のデスハザードとして、いくつもの並行世界へと訪れていく。「足りない。まだ足りない」 覚醒エネルギー得るために、殺戮を繰り返している。同じ世界の黒栖やデスハザード、白羽も関係なくだ。数をこなしているから…
彼女殺しのデスハザード小説,長編
038 覚醒エネルギー
「嘘……だろ……」 並行世界からやってきたデスハザードを、黒栖は難なく撃破した。時空魔法の枷が無くなった黒栖にとって、最早デスハザードは相手ではない。 あれから、白羽を自宅のベッドに寝かせた黒栖は、並行世界からやってきたデスハザードを強制転…
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037 永遠の無
黒栖は、未だ隔離世界にいた。自身の時空魔法によって、その状態を維持し続けている。 目の前には、時を止めて朽ちることのなくなった白羽の遺骸。それをずっと眺めていた。 何がいけなかったのだろうか。どうすればよかったのだろうと、自問自答を繰り返…
彼女殺しのデスハザード小説,長編
036 心の奥底
白羽が死んだ。 その事実を、黒栖は受け入れられなかった。これまで何のために戦って来たのかと、分からなくなってしまう。 失わないために、努力してきたつもりだった。だが、並行世界の白羽を殺さなかったという甘さのせいで、全てが台無しになってしま…
彼女殺しのデスハザード小説,長編
035 絶望的な状況
現れたデスハザードを確認した瞬間、黒栖は勝てないことを悟り、白羽を連れて転移する。「無駄だ」「諦めろ」 しかし、デスハザードは当然追ってくる。|追撃者《チェイサー》の能力を使い、即座に居場所を特定されてしまうのだ。 一対一でもぎりぎりの戦…
彼女殺しのデスハザード小説,長編
034 幸せなひと時
並行世界で白羽を殺すことができないまま、黒栖は元の世界にある学校の屋上に戻ってきてしまった。 身体からはタイムリミットを過ぎたことによるペナルティなのか、覚醒エネルギーが多く失われてる。それに伴って疲労感が襲い、肉体的にも、そして精神的に…
彼女殺しのデスハザード小説,長編
033 タイムリミット
「――ッ、はぁ、はぁ……」 気がつけばデスハザードは、この並行世界に来る前にいた場所、学校の屋上にいた。隔離世界にいる以上、周囲に人の気配は存在しない。「無理だ……俺には、できない……」 そう言葉を口にして、頭を抱えるデスハザードは、どうし…
彼女殺しのデスハザード小説,長編
032 壊れた世界
黒栖がデスハザードとして、並行世界に姿を現す。周囲を見渡すと、どうやらその場所は白羽の自宅のようだった。「ん?」 しかしそこで、デスハザードは何とも言えない違和感を覚える。いや、違和感と言うよりも、確実におかしかった。白羽の自宅には、見覚…
彼女殺しのデスハザード小説,長編
031 技の開発
「|次元の略奪者《ディメンションスナッチ》」 黒栖はその言葉と共に右手を前方に振るうと、能力が発動しておよそ五メートル離れた場所にあるもの、クマのぬいぐるみが一瞬にして黒栖の右手に収まる。「わっ、すごい!」「そうか?」「うん!」 それを間近…
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