小説

084 協力関係を結ぶ

「何がどうなっているんだよ!!」 倒壊したボロ小屋の中から、ブラッドが姿を現す。 やはり無事だったようだ。「どうやら、ツクロダがモンスターを送り込んできたみたいだね。完全に狙われているよ」「な!? あいつ、そんなこともできたのか!?」 ブラ…

083 ウルフマン・ブラッドボーン

 そんなカミングアウトをされた訳だが、どう返事をしたものか。 狼男、ウェアウルフなら、ケモ仮面の正体というのにも納得だ。 けれども、それを言うためだけに俺に声をかけたのではないだろう。「それは分かったけど、私をここに連れてきた理由は?」「え…

082 王都ラブアで情報収集

 無事に宿屋を見つけ、ようやく俺は一息つく。 ちなみに宿のグレードは、真ん中辺りだ。 低すぎると面倒な事が起こりそうな気がするし、高すぎるのも考えものである。 確かにグレードの高い宿には権力者がいそうだが、情報収集にはリスクが|伴《ともな》…

081 王都へ

 演習場に下りるために近付くと、十メートルほど離れた場所に下りるように指示をされる。 特に逆らう必要はないので、俺は指定された場所に下りた。「なに!? 獣人だと!?」 すると男から、そんな驚きの声が出てくる。 現在はレフと融合した猫耳メイド…

080 思わぬ遠回り

 ラブライア王国を目指す俺だったが、あることに気が付き、遠回りを余儀なくされていた。 まず前提として、ツクロダを倒せば銃や輪が壊れる。 しかしそれによって服従状態でなくなったリビングアーマーたちは、その場に残るのだ。 結果としてリビングアー…

第二章終了時点でのステータスや設定など。

 こちらは、第二章終了時点のステータスや設定になります。 今後の展開では、多少の変更があるかもしれません。 またもしかしたら、いくつか記入ミスがある可能性もあります。 参考程度に見て頂けると、助かります。 なので、その点にはご注意ください。…

079 決断の時

 周囲を見れば、多くの者がリードと同じように反対のようだった。 普通に考えれば、無謀なので仕方がない。 俺が一人が特攻しても、無駄死にするだけだと思っているのだろう。 だが、これが最もこの国が助かる方法だ。 時間が経てば経つほど、取り返しが…

078 闘技場への帰還

 闘技場に戻ってくると、大勢の兵士たちが見える。 まさに厳戒態勢というやつで、俺の登場にもかなり警戒をしていた。 ハパンナ子爵家のメダルが無ければ、面倒なことになっていただろう。 また置いていったハイオークとオーク軍団もいたので、それを送還…

077 モンスター園の危機

 周囲を見れば、無数にモンスターの死骸が散らばっている。 その中心に、一人の男がいた。 おそらく、コイツが犯人だろう。 俺は上空からダークネスチェインで男と、リビングアーマーたちを縛る。 男は拘束されてから慌てだすが、もう遅い。 俺はまずリ…

076 聞き取りの結果

 質問をしていくと、様々な事が浮き彫りになっていく。 この事件は、単なるテロではなかった。 ミシェルの裏には、ラブライア王国と転移者がいる。 転移者の名前は、アソブ・ツクロダというらしい。 どうやら、無から魔道具を作り出す能力を持っているよ…

075 状況の把握

「私の名前はジフレ。ジンは無事だから安心して。詳しいことは後で話すから、今は待ってほしいな」「あ、ああ」 俺がそう言うと、リードは一瞬言葉に詰まりつつも頷いた。 正体を言うのは、いつでもできる。 それに簡単に信じてくれるかは不明だし、時間を…

074 優勝メダルの授与

 二次予選を優勝した俺には、本戦出場用のメダルと賞金が授与される。 渡すのは、もちろんハパンナ子爵だ。 リードも同様に授与されるが、賞金は少ない。 またこの賞金は、おそらく王都に行くまでの旅費という面もあるのだろう。 そうして会場には俺やリ…