小説

018 作戦実行

「行くぞ!」「うん!」 怪魚は今、滝の近くにいる。 その隙に、俺とペロロさんが動き出す。 まずは細い道を俺が走り、途中怪魚によって破壊された部分を飛び越える。「おっと。よし、ペロロさん、いいぞ!」「わかった。行くよ!」 何とか無事に飛び越え…

006 少し豪華な宝箱

 剣持ちゴブリンに右耳を採取させ、短剣持ちに魔石を採取させる。 残りは邪魔なので、カードに戻した。 それと待っている間暇なので、さっそく手に入れたホブゴブリンを召喚してみる。「ゴブっ!」「おおっ」 敵としても迫力があったが、味方になると頼も…

005 悪人冒険者とボスエリア

「待ってくれ! そのゴブリンたちは俺の仲間だ!」「あっ? 知るかよ!」「ははっ、こいつテイマーだぜ!」 そう言って男たちは、瞬く間にゴブリンたちを倒してしまった。 だがここでカードに戻られると召喚したと気付かれるため、カードに戻らないように…

004 初級ゴブリンのダンジョン(暫定)

 ダンジョン内に入りしばらく歩いたところで、俺は周囲に誰もいないことを確認すると、ゴブリンを召喚する。「ごぶ!」「ごぶぶ!」「ごぶ?」「ごっぶ!」 ベックたちにやられた二匹はまだ召喚できないので、現状この四匹が最高戦力だ。 前後に二匹ずつ移…

017 作戦を練る

 あの怪魚に大ダメージを与えられるとすれば、尻穴爆竹の串しかない。 どうにかオタガッパに突き刺して、それを怪魚に喰わせれば倒せる可能性はある。 だが、これは理想論に過ぎない。 仮にオタガッパに突き刺したとしても、怪魚に喰わせる前に爆発する。…

003 キョウヘンの村

 キョウヘンの村の前までくると、門番のような人がいる。 俺はそこでポケットから出すようにして、ストレージから万能身分証を出す。 ベック達が平然とドッグタグのような物を出すので、少し緊張する。 本来あれが身分証なのだろう。 俺は恐る恐る、門番…

002 異世界転移

 ここは? 気が付くとそこは、光る石が所々に埋め込まれた洞窟の中だった。 体を見れば、初心者冒険セットが既に装備されている。 衣服にマントやブーツ。腰には剣が見えた。 背中にはリュックが背負われており、ズボンのポケットには財布と四角い透明な…

001 二重取りとキャラクターメイキング

 『神授スキル【二重取り】が発動しました。神授スキル【カード召喚術】を獲得します』「は?」 とうとつに聞こえてきた謎の声を聞いて、俺は目が覚める。「どこだよ、ここ?」 周囲を見渡せば、謎の白い空間がどこまでも広がっていた。 加えて俺以外にも…

016 ボスエリア

 ボスエリア内は道中と違い、何故か明るかった。 天井が高く、光る石がところどころに埋め込まれている。 そして目の前には細い道があり、奥は広い円状だった。 加えて一番奥には滝があり、円状の周囲は地底湖になっている。 あの水は、オタガッパがいた…

015 遭遇戦

 おかしい。 先ほどから洞窟内を進んでいるのだが、オタガッパの数が少ない気がする。 あれ以降出会ったオタガッパの数は、七匹。 洞窟は、アリの巣を横向きにしたような形状である。 何度か行き止まりに辿り着くが、そこには何もいないことが多い。「こ…

014 オタガッパの穴

 仮拠点である木のうろの中で休憩を終えると、俺とペロロさんは探索を再開し始める。 方針としては、まだいっていない場所を埋めていく事にした。 現在のダンジョン探索度は、こんな感じである。 山山山山山山山山山 山ロロロロロロロ山 山ロロロロロロ…

013 新たなモンスター

 俺とペロロさんは、オタオークを倒しながら南へと向かっている。 理由としては、ダンジョンの端がどうなっているのか確かめるためだ。 それ以外に、深い意味はない。「あ~、やっぱり、これ以上行けそうにないね」 そしてダンジョンを囲む山の一部に近付…