1.『あらすじ』
山井善治郎は、現代日本を生きる若きサラリーマン。 ある日の朝。善治郎は突然、恐竜が闊歩する亜熱帯の異世界――カープァ王国に召喚されてしまう。召喚したのは、カープァ王国女王、アウラ一世。善治郎を召喚した女王アウラは、善治郎に「自分と結婚して、こちらの世界で暮らして欲しい」と申し出る。理由は、善治郎が『百五十年前、異世界に愛の逃避行を計ったカープァ王族の末裔』だから。国内の貴族にも、王家の血を引く婚約者候補はいるのだが、彼等を婿に迎えれば、『男尊女卑』の毛色が強いカープァ王国では、女王と王配の間で権力闘争が起きる可能性が高い。 そのため、善治郎に求められることは「できるだけ、何もやらないこと」。その条件は、月平均百五十時間残業の日常に疲れきっていた善治郎には、非常に魅力的な申し出に聞こえた。しかも、アウラは善治郎の好みのタイプそのものの美女。半ば衝動的に結婚の申し出を受諾する善治郎。仕事もせず、爆乳美女と楽しく暮らす「理想のヒモ生活」がいざ始まる!?
引用:ヒーロー文庫
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2.『レビュー』
ある日唐突に異世界へと召喚された主人公、山井善治郎。
目の前にいるのは、赤い髪に小麦色の肌を持つ美女であった。
美女はアウラ・カープァと名乗り、どうやらカープァ王国の女王陛下なのだと言う。
そんな人物がどうして自分を召喚したのかと、不安になる善治郎だった。
しかし、その召喚理由は善治郎を婿として迎えることであり、拒否することも可能だと教えられる。
何故自分が婿にと更に困惑する善治郎だが、善治郎の五代前のご先祖様がこのカープァ王国の王族であったらしい。
どうやらカープァ王族の血族だけが使える時空魔法を使い、地球へと駆け落ちしたようだった。
更に加えて、戦争で王家の濃い血族がいなくなり、多少血を受け継ぐ貴族には野心が見えている。
つまり、異世界人でしがらみのない王族の血を受け継ぐ人物が必要であったわけだった。
女王としての権力を揺らがせないために、善治郎には後宮で何もせず遊び惚けていてほしいとのこと。
善治郎は色々考えた結果、その誘いに乗り婿になることにした。
そして一度日本へと帰ることができるようで、一か月後に再び召喚してくれるという。
善治郎は無事日本へと帰還すると、仕事を退職して親戚に別れ告げ、文明の利器をいくつか異世界へと持っていくことにした。
事前に渡された絨毯に乗る物であれば、持っていくことが可能なのである。
そうして一月後、善治郎は再び異世界へと戻ってきた。
その後転移してから多少は忙しかったが、無事に婚姻の儀を乗り越えて、アウラとの初夜を迎えた善治郎。
彼の理想のヒモ生活は、こうして始まった。
◆
美人な王女様の妻に、後宮でヒモ生活。ある意味男の夢ですね。
この巻では主に異世界転移から結婚、初夜に加えて、異世界のマナーや魔法の触り程度といった感じでした。
次巻以降から、異世界でイベントが発生していくといった感じがしますね。
貴族にも何やら野心のある人物がいるようですし、一筋縄にはいかないようです。
善治郎さんのヒモ生活は果たして安泰のまま続くのか、気になりますね。
人妻美人家庭教師も出てきますので、ハニートラップにも気をつけたいところです。
王家の血が濃いと、専用の魔法が使えるようでして、カープァ王家は時空魔法のようですね。
なので、多少王家の血が混ざっている貴族には、善治郎さんが種馬に見える訳です。
しかし意外にも善治郎さんの瞳には、今のところアウラさんしか写ってはいないようですので、暫くは大丈夫でしょう。
他の国もちょろっと出てきたので、その点も気になりました。
ハニートラップ、地球の道具、外交。どのような展開になるのか、楽しみですね。
それと異世界の文明は遅れているようで、持ってきたビー玉が宝玉として扱われていたりしています。
善治郎さんの持ち込んだ地球の物品は、想像以上に価値があるようですね。
果たしてこれが吉と出るのか凶と出るのか。
善治郎さんが上手いこと使うのを祈ります。
王女様と結婚して後宮でヒモ生活を送る異世界ファンタジーに興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:理想のヒモ生活 1
- 著者:渡辺恒彦
- イラスト:文倉十
- 初版発行:2012/09/28
- 定価:本体580円+税
- 発行:主婦の友社
- レーベル:ヒーロー文庫
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
- 理想のヒモ生活 (1) (角川コミックス・エース)
【著者:渡辺恒彦の別作品】
- キミもまた、偽恋(オタク)だとしても。1〈上〉 (オーバーラップ文庫)
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