1.『あらすじ』
サンストーン王家の第三王子ジェイクは、家族に蔑まれて生きてきたが、神から【無能】のスキルを授かったことを機に王宮から追い出されてしまう。
追放処分を受けてから数年が経ったある日、幽閉されている屋敷を抜け出したジェイクは王国の崩壊を企む陰謀に遭遇する。そこでジェイクが出会ったのが出会ったのは【傾国】の美少女レイラだった―――。
愛する男を破滅させる絶世の美女たちに囲まれた【無能】王子による亡国ハーレム成り上がりファンタジー、開幕!!引用:BKブックス
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
サンストーン王家の第三王子ジェイクは、家族はおろか衛兵や使用人にも無能と言われ続けてきた。
加えて神から”無能”というスキルを授けられてしまい、それが加速する。
第一王子レオは戦神、第二王子のジュリアスは政神というどちらも強力なスキルを授かっていただけに、差は歴然だった。
またジェイクは王である父親と使用人との間にできてしまった子供であり、その母親も既に亡くなっている。
誰にも必要にされないどころか疎まれているジェイクは、王城からも追放されてしまい、王都の外れにある屋敷へと追いやられてしまう。
そこに半ば幽閉される形で過ごすことになったジェイクだが、そこから無能のスキルの隠された力が発揮されていく。
当初はジェイク自身が無能になるスキルだと思われていたが、実は違った。
それは誰かがジェイクを害するために考えを働かせると自動発動して、無能な決断へと導くのである。
つまりジェイクが邪魔なので消そうと思っても、無能スキルによりそれは歪められて、『放っておいても大丈夫だろう』『誰かがやってくれるだろう』『始末はいつでもできる』といった風になってしまう。
更に無能のスキルには自我のようなものが備わっており、ジェイクの話し相手となっていた。
そして屋敷で生活していたジェイクは、そこからひょんなことで様々な女性と出会っていく。
【傾国】【傾城】【奸婦】【毒婦】【悪婦】【妖婦】どれも有能ではあるが、関われば破滅をもたらす美女や美少女たちである。
しかしジェイクの無能スキルは、害を及ぼすデメリットを悉く無能化していく。
そして美女と美少女たちの心酔させていくジェイクは、次第に強大な力を手に入れていくのであった。
2-2.『感想』
この小説は無能のスキルを授かり蔑まれていた少年が、悪女の代名詞であるスキルを所持する女性たちを虜にしていくストーリーです。
主人公のジェイク君は、親兄弟に加えて衛兵や使用人にまで無能と言われており、味方が誰もいませんでした。
しかも離れの屋敷の衛兵や使用人まで辞めてしまい、孤独な状態になりかけてしまいます。
ですがその直前に偶然助けた傾国のスキルを持つレイラさんがいたことにより、状況が変わりました。
傾国のスキルは男を魅了して、争わせて最終的には国を傾けるような恐ろしいスキルです。
けれども無能のスキルによってそのデメリットを無能化させたことにより、ジェイク君に悪影響は一切ありません。
むしろメリットだけが残ったことにより、有能なメイド兼使用人になりました。
そしてその後も事あるごとに傾城・奸婦・毒婦・悪婦・妖婦といった問題のあるスキル持ちの美女美少女たちが増えていきます。
更にどの人物もとても有能であり経済・宗教・政治関連などを、いつの間にかジェイク君の力へと変えていきました。
しかしそのことに、王を含めて誰も気が付いていません。
いずれ力を付けたジェイク君がどのような結果をもたらすのか、とても楽しみです。
という訳で今巻は、ヒロインとの出会いや地盤固めがメインという感じでした。
次巻以降からざまぁ展開や、成り上がりストーリが始まる予感がします。
主人公であるジェイク君自身はあらゆる分野で力が不足していますが、集まった女性たちが最強という感じですね。
今後新たなヒロインが増えるのかというのも、気になるところです。
無能で周囲に蔑まれていた少年が、悪女系スキルを持つ美女美少女たちを虜にしていく物語に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:無能の中の無能王子 スキル【無能】を授かりましたが、周りの女性は【傾国】【傾城】【奸婦】【毒婦】【悪婦】【妖婦】とかです
- 著者:福郎
- イラスト:菊池政治
- 発売日:2022年10月5日
- 定価:1,320円(税込)
- 発行:ぶんか社
- レーベル:BKブックス
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