1.『あらすじ』
ある中学校である男女が恋人となり、イチャイチャして、些細なことですれ違い、ときめくことより苛立つことのほうが多くなって……卒業を機に別れた。
そして高校入学を目前に二人は――伊理戸水斗と綾井結女は、思いがけない形で再会する。
「僕が兄に決まってるだろ」「私が姉に決まってるでしょ?」
親の再婚相手の連れ子が、別れたばかりの元恋人だった!?
両親に気を遣った元カップルは、『異性と意識したら負け』という“きょうだいルール”を取り決めるが――
お風呂上がりの遭遇に、二人っきりの登下校……あの頃の思い出と一つ屋根の下という状況から、どうしてもお互いを意識してしまい!?引用:ザ・スニーカー WEB
※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。
2-1.『レビュー』
伊理戸水斗には、中学二年生から中学三年生にかけて彼女がいた。
しかし神様の悪戯なのか、その別れたはずの彼女である綾井結女と義理のきょうだいになってしまう。
二人が付き合っていたことは、両親には秘密にしている。
また両親を悲しませないために、仲の良いきょうだいを心がけることにした。
しかし二人きりになると売り言葉に買い言葉であり、仕舞いにはどちらが兄か姉かで争い始める。
どちらも同じ誕生日ということもあって、お互いに譲らなかった。
なのでどちらが正しいか勝負をすることになり、普通に考えてきょうだいでは有り得ないことをした方が負けということになる。
それにより、負けた方は一度だけ相手に命令できることになった。
こうして元恋人の二人は、義理のきょうだいという新たな関係が始まる。
そして春休みもを終わり、これも神様の悪戯か同じ高校に通うことになった二人。
新たな友人もできて、平穏な日常を送っていく。
だが元恋人とはいえ、二人はことあるごとにお互いを意識してしまう。
そんな時、水斗に対して結婚を前提に付き合ってほしいと言う女子生徒が現れる。
奇しくもそれは、中学生の頃の結女と似たような雰囲気の女子生徒であった。
更にその二人が一緒にいるところを偶然結女が見かけてしまい、複雑な感情が芽生えてしまう。
果たして水斗と結女は、今後どのような関係に発展するのであろうか。
2-2.『感想』
この小説は再婚した親の連れ子が元恋人であり、一緒に住みながら同じ高校に通うというストーリーになっています。
主人公の水斗君とヒロインの結女ちゃんは、中学二年生から中学三年生にかけて付き合っていたみたいですね。
キスまでは行ったようですが、そこから先は無いようでした。
また様々な勘違いや行き違いにより、関係が冷めて別れてしまったようですね。
しかしそれが何の因果なのか、義理のきょうだいになってしまったようでした。
二人に恋愛感情は無いはずでしたが、ことあるごとにお互いを意識してしまいます。
特にきょうだいならば意識しないはずだと思って、結女ちゃんが風呂上りにバスタオル一枚で水斗君の前に現れるシーンは最高ですね。
読んでいてつい、ニヤニヤしてしまいました。(笑)
他にも看病や水族館デート、水斗君が他の子に告白される展開など見どころ満載です。
そういったお互いに意識してしまうシーンが多々ありました。
これは時間をかけてゆっくりと、関係が進んで行きそうですね。
二人が再び恋人になるときが、いずれ来る気がしました。
そのときが実に待ち遠しいですね。
それとこれは読んでいて思ったのですが、作者様の文章力が凄まじいです。
最初の数ページで、作品に魅了されてしまいました。
水斗君と結女ちゃんの言葉の掛け合いも素晴らしく、とても勉強になります。
キャラクターの個性を強く感じました。
私もこんな魅力的なキャラクターを、いつの日か作り出していみたいですね。
再婚した親の連れ子が元恋人でお互いに何かと意識してしまう物語に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。
3.『今回のレビュー書籍』
- タイトル:継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない
- 著者:紙城境介
- イラスト:たかやKi
- 発売日:2018年12月1日
- 定価:726円(本体660円+税)
- 発行:KADOKAWA
- レーベル:角川スニーカー文庫
よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。
4.『関連書籍』
- 継母の連れ子が元カノだった2 たとえ恋人じゃなくたって (角川スニーカー文庫)
- 継母の連れ子が元カノだった3 幼馴染みはやめておけ (角川スニーカー文庫)
- 継母の連れ子が元カノだった 1 (ドラゴンコミックスエイジ)
【著者:紙城境介の別作品】
- 転生ごときで逃げられるとでも、兄さん? (MF文庫J)
- 僕が答える君の謎解き 明神凛音は間違えない (星海社FICTIONS)
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