【レビュー】悪魔公女2【感想】

1.『あらすじ』

さあ、愛しき人間たちよ。
その絶望を“悪魔わたし”に捧げよ。
などと前世で言う厨二病的見得を切って、ベッドで黒歴史に身もだえした私、ユールシアも五歳になります。そうしたら、国王陛下であるお祖父様の一声でなんと誕生日は王城と王宮で行うことに。王位継承権を持つとは言え、私は大公家の娘なのにいいんでしょうか?
でも、そのパーティーでついに会ってしましました。私が美味しく頂いたアルベティーヌ様の娘である“お姉様たち”に。いきなり真っ赤な果実酒を私にぶちまけてくる悪意に、嬉しすぎて顔が引きつりそう。
そして、私に四人の従者が与えられました。まったくやる気の欠片もない怠惰で身勝手で貪欲な人材ばかりです。お父様の人選は素敵ですね。
最後に、『月夜の茶会』を主催する『白銀の姫』。血の匂いがする彼女の招待に応じるのも面白そう。
悪魔である私にとって、五歳の日常はなかなかに楽しいものになりそうですね。

引用:講談社コミックプラス

※これより下の文章にはネタバレが含まれるので注意してください。

2-1.『レビュー』

 第二次悪魔召喚事件から、およそ1年が経過した。

 ユールシアはもうすぐ5歳を迎える。

 周囲の愛情は留まることを知らず、国王陛下である祖父によって誕生日祭が開かれることになった。

 しかもそれは周辺の貴族を呼び寄せた、王城と王宮で行われる一大イベントとなってしまう。

 そこでユールシアは数多くの貴族の前でお披露目されると、つい人々の欲望の気配から悪魔の威圧を出してしまった。

 だがこれを勘違いした者たちは、聖女の器を感じ取ったと錯覚さっかくして魅了みりょうされる結果となる。

 しかし中にはユールシアをよく思わない人物たちもいるようで、その筆頭が腹違いの姉たちであった。

 偶然を装い、果実酒をかけられてしまう。

 けれどもその悪意がユールシアにとっては心地よく、逆に姉たちを気に入ることに繋がるのであった。

 場面は変わって後半では、ユールシアに年の近い従者が四人付けられる。

 年も近いがその分性格が幼く、また悪童でもあった。

 まともに働くどころか、横領をする従者にユールシアは頭を悩ませる。

 そんなとき、ユールシアに一通の手紙が届く。

 確認してみるとどうやら、最近うわさになっている月夜の茶会の招待状のようである。

 送り主は白銀の姫と呼ばれているオーベル伯爵家の令嬢、ミレーヌであった。

 本来なら貴族令嬢たち垂涎すいぜんの招待状であるが、その裏には人ならざる者が潜んでいる。

 ユールシアはそれに気が付くと、最後のチャンスとばかりに従者四人を連れて乗り込むのであった。

 果たしてユールシアは、危険なお茶会をどのようにして楽しむのであろうか。

2-2.『感想』

 この2巻ではユールシアちゃん5歳の誕生祭が行われたり、事件の香りのするお茶会にあえて参加したりするストーリーとなっています。

 大公家の娘になったユールシアちゃんは、ますます周囲から愛され始めました。

 しかし中にはよく思わない人たちもいるようで、誕生祭では腹違いの姉に嫌がらせを受けます。

 ですが人間大好き悪魔のユールシアちゃんは、逆に姉たちを可愛らしく思ってしまったようですね。

 流石ユールシアちゃん、強いです。(笑)

 また元貴族で行く当ての4人の少年少女が、ユールシアちゃんの従者になりました。

 けれども4人とも酷いものでして、最初はスルーしていたユールシアちゃんも堪忍袋の緒が切れてしまいます。

 まさかあのユールシアちゃんが涙を流すとは、思いませんでした。

 普段冷静なユールシアちゃんが涙を流す姿を見て、私自身も悲しくなってしまいます。

 挿絵もついていたこともあり、このシーンは読者の感情に訴えてくるものがありますね。

 『悪童ども、許さん!』

 こんな気持ちになりました。

 それはそうと、ユールシアちゃんを崇拝する男性のみの派閥があるようですね。

 何故男性のみなのか、これは読んでみると納得です。

 特にある程度の年齢を過ぎた男性であれば、多くの人が崇拝することになるでしょう。

 崇拝している人たちは大真面目なのですが、読んでいる私はつい笑ってしまいました。

 その人たちにとってユールシアちゃんは、まさに神なのでしょう。髪だけに。(笑)

 あと後半では、魔界にいたときに面倒を見ていた小悪魔たちがとうとう登場しました。

 もちろん、召喚の際の贄は決まっていますよね。

 一匹一匹がとても強く、四天王をそろえた魔王様のようでした。(笑)

 また次巻からは学園編も始まるので、ここからどのような展開が待ち受けているのか、とても楽しみです。

 ユールシアちゃん5歳の誕生祭と血の香りのするお茶会に参加する今巻に興味がある方は、是非購入を検討してみてください。

3.『今回のレビュー書籍』

書籍情報
  • タイトル:悪魔公女2
  • 著者:春の日びより
  • イラスト:海鵜げそ
  • 発売日:2023年2月2日
  • 定価:1,540円(本体1,400円)
  • 発行:講談社
  • レーベル:Kラノベブックス

 よろしければ以下のサイトより購入していただけると幸いです。

4.『関連書籍』

 

  • 悪魔公女 (Kラノベブックス)

  • 悪魔公女(1) (シリウスKC)

 


 

【著者:春の日びよりの別作品】

  • 乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル

  • 乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル@COMIC 第1巻 (コロナ・コミックス)

 


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